地震は盗財の香り・第17回

第三勢力:天羽[司法行政卿]孔明

 みなさんこんにちは。第三勢力の天羽です。
 第三の持ち回りエッセイ(?)も、ついに目出度く今号から三巡目となります。
 第三勢力のページがこんなに続くとは思わなかったのですが、これも成り行きって言うんでしょうか。でも、続く以上はちゃんと書かねばと思っている今日この頃であります・・・。

 ・・・とまぁそれはさておき、とーとつではありますが、実は今ぼくは、明石市にある初代の家へと来て居ます。
 今日は六月三日。現在の時刻は午前二時ちょっと前。昔の言い方をすれば、丑三つ時ってことになりましょうか(って、丑三つならば午前二時半ぐらいってのが正式だったかな、まぁいいけど・・・)。
 なぜこんな時間にここに居てこんな原稿を書いているのかと言うと、甲州画報六月号の締め切りが一応今日ってことになっているからです。
 あぁ、だからといって、有名作家のようにここで缶詰になっているわけではありません。いかに第三勢力の陰の実力者と名高い初代の原稿催促が厳しいからといって、さすがに缶詰にされたりはしません。えぇ本当ですとも。正直者のぼくが言うんですから間違いはありません。断言だってしちゃいます。これで信用してもらえたかな?
 ではなぜ今日ぼくはここに居るのか? それはですねぇ、今日は人外協の「こうしゅうえいせい」の合同編集日のため、ぼくも微力ながら編集手伝い人としてここに来ているというわけです。
 今この家に居るのは、ぼくを含めて十名。つい先ほどまでみんな起きていて、あぁでもない、こぉでもないと知恵を出しつつ編集作業を続けていたわけですが、現在は明日(正確には今日の朝)からまた編集の続きをせねばならないため、この原稿を執筆中のぼくと、ぼくの横で漫画を一生懸命に読んでいる落合隊長の二人を除いた全員がすでに眠っています。本当はぼくも朝に備えて眠りたいわけなんですが、先に書いた通り、この原稿の一応の締め切りが今日であるため、少しでも多く書いておこうと、編集作業の終わったこの時間に書いているのです。
 いやもちろん、今日までにちゃんと原稿を書いていればこんな時間にここで書くなんてことがなかったのは事実なんですが、この原稿のネタが浮かばなかったんですからしかたがありません。正直まだネタは浮かんでいないのですが、とりあえず書き出せばなんとかなるかと思い、こうしてグダグダと意味の無い事を書き続けているのです。(笑)

 今回のタイトルは「地震は盗財の香り」。・・・と、あらためてタイトルを書いてみる。(笑)
 以前、第三勢力陰の実力者であるところの初代がこのコーナーで書いていましたが、この第三勢力のコーナータイトルは、次の周期の前に、ある法則にのっとって、ぼくが全員分のタイトルを考えているのです。
 今回タイトルを決めたのが四月末。連休前でした。そう、今日までに、一ヶ月近いゆとりがあったわけです。でも、書けなかったのです。それはなぜか。そう、自分で書くってなことを何も考えずに怪しげなタイトルにしてしまったからなのです。(笑)
 しかも今回は、今日この場に居る小森[ハンニバル・レクター]康正(イラストレーター)さんが、ぼくのこの原稿用に、ぼくの大好きなろくろっ首のイラストをつけてくれる事になったため、タイトル以外にも縛りが付いてしまったのです。
 さぁこまった、どうしよう・・・。この気持ちは、「らくごのご」で三題噺が時間内にストーリーが浮かばなくって、頭を抱えている某落語家のような心境であります(なんのこっちゃ・・・)。

 なんてな愚痴っぽいことを書いていたら、なんか予定枚数の半分ぐらいを消化してしまったぞ。うんうん、このままぐだぐだとこんなことを書き続けていけば、本題に入る前に予定枚数を超過できそうだわ。この手でいくか・・・。いやまて拳銃ではないが、この手は最後の手段だ。それに、以前初代が似たような手を使った時、ぼくはそれを責めた記憶がある。うむむ、やはりこの手は無理であろう・・・。仕方がない。とにかく、地震ネタから入る事にしよう・・・。ろくろ首

 さて、ここからが本題(これからかい!)。
 みなさんは、なにかを盗んだ経験はおありでしょうか?(地震ネタからなんとちゃうんかい!)
 「盗みは人の為ならず」なんて言葉があり・・・、いや失礼、なんてタイトルの小説(作者は赤川次郎だったかな)がありますが、確かに人の為にはなりませんよね。いやもちろん、普通は自分の為にもならないはずです。それというのも、盗むという行為がほとんどの場合犯罪だからです(当然ですが)。ですから、実際に盗みを働いた経験のある人でも、自分の口からは中々正直に盗みましたとは言えないもんです。これは、盗むという犯罪行為で警察に捕まったさい、犯人がすぐにその行為を認めない事でも立証できそうです。まぁそんな事を立証したからと言ってどうなるもんでもなさそうですけどね。いやはや・・・。
 でも中には、「盗みましたよ」なんて素直に言ってしまう人もいます。「ぼくは彼女の心を盗んだんです」なんて・・・。でもぼく、こんな事を言うヤツは嫌いです・・・。って、本当にそんな事を言う奴がいるなら、それはそれで会ってみたいもんだけどね。
 さて、僕自身でいうと、人の物を盗んだ経験はありません。もちろん先に書いたとおり、実際に盗みを働いていたとしても正直には言いません。っていうか、言えません。あら、なんかこんな風に書くと自分の犯罪行為を隠しているみたいに読めてしまいますよね。うむむむむ、でも本当なんです。本当に犯罪行為をしていないんです。信じて下さい。でもなぜかこのように否定すればするほど怪しくなってくるのが不思議ですね。その内自分でも、どこかで人の物を盗むという犯罪行為に関わっていたのではないかという妄想にとりつかれてきたりもします。こういった心の動きを専門用語で「自信喪失鍛冶親爺」と・・・。あぁ、ううう・・・。眠いぞ・・・。いかんいかん、書かねば・・・。
 とにかく、盗んだ事は過去にその行為を体験していたとしても書けませんが、盗まれた経験ならばいくつか書けます。
 えっと、ここ最近で一番悲しかった盗まれ体験は、去年の事です。仕事で乗っていた会社の車が車上荒らしにあい、購入たばかりのモバイルパソコンを、入れておいた鞄ごと盗まれてしまった事です。このモバイルパソコンには、小説や、貴重な個人データーがたっぷりと入っていた為、本当に悲しく、悔しい思いをしました。また、これもやはり去年の事なんですが、うちの息子が公共施設内でゲームボーイを盗まれております。

 さて突然ですが、今は6月9日です。夜の8時です。3日は、上の所まで文章を書いた段階で寝てしまいました。そして1週間。続きが何も書けていません。まずいよなぁ、これは・・・。今回のタイトルがこんなに苦しいとは思わなかったよな。
 地震を自心に引っかけて、心の動きのちょっとした揺れで人は物を盗むという行為犯罪へと走る。無事に物を盗み終わった後、一種特異な状況で酩酊を覚える人もあるらしい。ってな内容で書きたかったんだけど、なにがどうあれ犯罪は犯罪。そんな事で酩酊しちゃだめだよね。
 盗む、いや、犯罪を犯してしまう心の揺れのなんと恐ろしいことよと、昨日(6月8日)の事件をニュースで見つつ思ったってことで、今回ここまでだ。

 えっ? ろくろっ首はどうしたかって? いいじゃない。たとへ内容に関係がなくったって、ぼくが書いて欲しかったイラストなんだから。



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