人妻に惚れる・第9回

第三勢力:天羽[司法行政卿]孔明

 そんなわけで第三勢力のメンバーも一巡し、再びぼくが原稿を書く番となりました。
 なんか、予想していたよりも早く順番が回ってきているような気がするのですが、それはやっぱり気のせいなんでしょう。ともかく、自分のスペースをサクサク埋めるべく、書き始めますね。

 今回ぼくが書くのは、「宇宙に居る私」ではありません。
 本当は、前回書ききれなかった「宇宙に居る私」について書くつもりだったんだけど、このネタはまた次回送りとなりましたので、期待しつつ待っておられた方は、また8ヶ月ほど先まで待っていてください。・・・もちろん、待ってもらったからと言って、8ヶ月先に「宇宙に居る私」というタイトルで書かせてもらうとはかぎらないのですが・・・。

 で、今回のネタ・・・。
 えっと、ここで唐突ですが、ぼくの職業は流しの漫談家という事になっていますが、これはあくまでも仮称でありまして、本当は、とある工業器材の営業をしております。
 そういえばちょっと話しはかわりますがね、先日のSF大会で、「天羽さんの本職はなんです?」って聞かれたので、「**の営業です」ったら、「またそんな嘘を!」って言われてしまいました。ぼくの売っているものって、信じるに値しないものなんかなぁ・・・。なんか、ちょっと・・・。・・・いやまぁ、気を取り直しましょう。
 えぇ、さて。これを読んでいる人のなかにも営業職についている人は何人もいると思うのですが、一口に営業職といっても、色々なタイプの営業がありますよね。一般家庭をローラー作戦とかで回るものや、固定客を巡回するだけのもの。店舗にいて、お客さんが来たらこれに対応するものとかね。・・・いやもちろん、他にも色々とありますでしょう。んで、ぼくの場合は、先に書いたように工業器材の営業ですから、近畿圏内から西日本にかけてがぼくの営業範囲です。んなもんだから、日によっては500キロぐらいの距離を車で走ることがあるんです。走行距離が少ない日でも、100キロぐらいは走っています。そんな毎日ですから、最低でも一日に一回は、高速道路の乗り降りをしています。
 さて、ここで再び話しは変わりますが、『高速道路の集金人の名前には、珍名さんが多い』っていう格言があるのをごぞんじでしょうか? いや、ご存知なくってもしかたがありません。なぜならこの格言は、ぼくが考えたものだからです。・・・って、そこ、引かないように。(笑)
 なにをバカな事をって思うでしょうが、いや、本当に珍名さんが多いんだってば。
 ぼくもね、最初っからそんな事を考えていたわけではないのです。高速の出入り口で、料金所の人のネームプレートをちらちらと読みながら、なんとなく、変わった名前の人が多いように思うなぁっていう程度の認識しかなかったのです。ところが、今から数ヶ月程前、兵庫県明石方面の料金所で、『雲丹亀(うにがめ)』というネームプレートを見た時に、やはり! と、確信をもったわけです。
 それから今日まで、料金所を通過するたびにネームプレートをチェックし、変わった名前を見つけたら手帳に書き込むようにしたのです。するとどうでしょう。ほんとうに、すごい確立で珍名さんに遭遇できるのです。だいたい、10人に1人ぐらいの割合かな。えっ、いや、たしかに10人に1人では少ないんじゃないの? って思うかもしれませんが、まぁちょっと考えてみてください。人外協には、現在200人以上の会員がいるんですよ。でも、人外協のメンバーの中には、これは! っていうような珍名さんはいないじゃないですか。また、ぼくは先に書いたように、営業マンです。毎日毎日、いろんな人と出会うし、今までに出会った人の数だって、半端なもんではないです。ところがそんな中にも、これはって珍名さんはいなかったのですよ。その事を思うと、この10人に1人。いや、本当にすごい珍名は20人に1人ぐらいなんだけどさ、それでもすごいこととは思いませんか?天ちゃんの好きな人妻の図
 そんな中から、ぼくの惚れ込んだ人名をいくつか紹介しましょう・・・。
 士津田(しつだ)さん、去来川(いさがわ)さん、遠塚谷(とおつかだに)さん、迎(むかえ)さん、犬饗(おわい)さん、惣慶(そうけい)さん、根葉(ねば)さん、首藤(しゅとう)さん、作花(さか)さん、稲継(いなつぐ)さん、鐔餅(じんもち)さん・・・、なんてね。いやもっといっぱい控えているんだけど、まずはこんな所でしょうか。
 ところで、こうして書きながら思い出したんだけどさ、ぼくは昔から、・・・っていうか、学生時代からかな。珍名さんってだけで、惚れ込むような所があったんですよねぇ・・・。高校時代に好きだった女性の名前は、今別府耀子(いまべっぷようこ)さんだったし、就職してから最初に好きになった女性は、北別府菜(きたわけやすな)さんだっただわ。 その後は、女性なのに、隆って名前の子と付き合っていたこともあるだよ。いやはやなんとも、懐かしき思い出だわね。(汗)
 ごく最近なら、実真実(じつまみ)さんなんかが、いい名前やなぁっと・・・。色々あって、ちょっとした知り合いになったのよ。(汗)
 まぁともかく、紙面も尽きてきて最後になりましたが、ぼくが料金所で見た名前の中で一番気に入っている人をフルネームで紹介して、このコーナーの締めとしましょう。
 その人の名前は、流郷龍美(りゅうごうたつみ)さんです。なんか、すごい名前でしょ。本人は、ごく普通のおっちゃんなんですがね。(笑)
 ・・・ん? 今回のテーマは『人妻に惚れる』やったん? あらあらあら。ぼくはてっきり、『人名に惚れる』やと思っていただよ。まぁ、ここまで書いてしまったんやから、このままで行きます。書き直しません。『人妻に惚れる』話は、機会があれば、また今度ね。



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