蛇と龍。同じ長物の妖物でありながら、その性質は、まったく違う物である事が多いようです。
というのも、本来どちらも神の使いであったはずなのに、いつの頃からか龍は、より神に近づき、竜神とよばれて、神そのものにさえなっています。一方、蛇はと言うと、どちらかといえば悪の手先の様に言われているようです。
いや、もちろん例外もあります。たとえば白蛇などは、山陽地方に行けば神として祭ってある神社がけっこうあるし、それに、中国の古い神話(まっ、神話は古いものにちがいないけど・・・)によると、この地球を創ったのは、巨大な蛇って事になってたりしますから・・・。
ところで、蛇と龍の事を書くときに、忘れてはならない大妖怪がいます。それは、そう、“八岐大蛇”です。
この、“八岐大蛇”の事を調べていて一つ不思議に思う事があるのです。それは、この妖怪、大蛇と言うわりには、まるで龍のような表現がしてある事です。
はたして“八岐大蛇”は、蛇の化身であるのか、それとも、龍の化身であるのか、その真実やいかに?! なんてね、まっ、ぼくとしては龍の化身ではないかと思うんですが、みなさんはどう思われますか?
昔話しとして有名な龍は、やっぱり“龍の子太郎”になるのかなぁ・・・。
西洋でも、龍は神聖視されているようですが、西洋の龍は“ドラゴン”とよばれ、東洋の龍とは随分趣が違いますよね。ぼく個人としては、やはり東洋の龍の方が断然好きです。あの、すらっとした東洋の龍を見ていると、なんだか西洋の“ドラゴン”は、ずんぐりむっくりに見えてくるとおもいませんか? あっと、誤解のないように書いておきますが、もちろんぼくは、西洋の“ドラゴン”の事も大変好きなんですよ。
さて、これまでぼくが見た龍の絵の中で、もっとも気に入っているのは、中国の古い古文書のなかに書かれてあった挿絵の龍です。
どんな挿絵だったかと言うと、一匹の龍が、深山渓谷の上を雲を縫うようにして飛んでいるのですが、なんとその頭の上、ちょう角と角との間の所で、白髭をはやした仙人があぐらをかいて座り、手に持った瓢箪から酒を煽るようにして呑んでいる。という、つまりそんな挿絵なんです。で、これがあなた、なんともいい絵なんですよ。はい。
一方蛇ですが、やはりあの、ぬるぬる感が嫌われている原因なんでしょうか。もっとも昨今では、爬虫類がブームだとかで、けっこう一般家庭の中でニシキヘビやミドリヘビを飼っている人が増えてきたそうです。ぼく自身は、蛇自体は別段好きでも嫌いでもないですが、あまり家で飼いたいとは思いません。これを読んでいるみなさんの中には、一人ぐらいは蛇を飼っている人がいるかもしれませんね。
そうそう、源頼光の四天王として知られている俵藤太が、まだ近江ノ国(今の滋賀県)にいた頃、瀬田の橋の上で“大蛇”にたのまれて、三上山に住む“大百足”を退治した話しは有名ですが、この時の“大蛇”は、琵琶湖の中にある竜宮城に住んでいる龍の化身だったとされています。こうなると、蛇も龍も同じ物のように思えてきませんか。で、最初に書いた“八岐大蛇”が蛇なのか、龍なのかという話しに戻るのですが、この、どちらも同じ物とすれば、納得がいくのです。やれやれ・・・。
ちょっと余談ではありますが、先程書いた三上山の“大百足”。ものの本によりますと、なななんと、三上山を七巻半もする程大きかったそうです。ちなみに落語の中では、この“大百足”も、鉢巻きよりちょっと短いのでたいした事は無いとされています。但し、“大蛇”も恐れる程の“大百足”ですから、やはりこの“大百足”もまた、長物の一種としてもいいのかもしれませんね。
蛇系の妖怪の中で、もっともその姿の恐ろしいのは、福島県の『蛇骨地蔵』という伝説に出てくる“蛇骨婆”ではないでしょうか。特に、鳥山石燕の書いた「百鬼夜行拾遺」の中に描かれてある“蛇骨婆”の絵は、じっと見ていると、震えが来そうになりますよ。
伝説の中では、最後にこの“蛇骨婆”は天女の姿となり、『蛇骨地蔵』として祭られるようになります。今でも福島県にはこの『蛇骨地蔵』がちゃんとあったりします。
という所で今回はここまで。
今回はどうも、いつも以上に取り留めの無いものになってしまった様で、もうしわけございませんでした。次回は一つ心をいれかえて、「天狗」について考えるのココロだぁーーーーっ! って、これじゃあまるで小沢昭一になっちまうな・・・。
ではまた・・・。
今回は、北陸・富山です。
北陸地方って、けっこう郷土料理の美味しい店がたくさんあるので、ぼくは好きなんですが、今回は、そんな郷土料理の店ではありません。
では何の店かと言うと、オムライスの美味しい店の紹介です。
ちょっと前までオムライスがブームだったらしく、ぼくの住んでいる大阪にも、何件か美味しいオムライスの専門店が出来ました。これは、もともとオムライス好きのぼくにとっては大変喜ばしい事です。
で、さて、今回紹介する富山市の「かない」と言う店のオムライスは、味、量、ともに、大阪のそれら専門店と較べても、けっして負ける事はないと思います。特に、カレーオムライスは絶品であります。近くにお寄りのせつは、ぜひ一度御賞味下さいませ。
場所は、富山テレビのほん近所。有沢橋の手前です。