私も化かされた話を…。
あれは、たぶん2度目か3度目のプータローやってる時のことだったと思いますが、私、例によって昼間っから大阪あたりで酒飲んでフラフラと歩いてたんですね。で、たまたま思いついて十三で電車を降りてみた訳なんです。と言うのも、知ってる人は知ってるんだけども、十三という場所は朝の8時から居酒屋が開いているっていう、要するにそういう場所なんですね。
で、フラフラと歩いていると1軒の古本屋が目に入った。どこかへ急いでいると云うわけでもないんで、なんとはなしにその店へ入ってみたんですね。そうすると、まあ普通のよくある古本屋なんだけど、当時私が集めていた関係の本の蔵書数がやたらと多いんですね。
「わっ、捜していた○○が、こんなところに。△△も、××も…」
という感じで、それこそ何でも揃っているっていう感じ。
ここまで読んで、「ああ、夢落ちか」と思った方もいらっしゃるかと思いますが、どう考えても夢じゃない。というのも、酔っていたとはいえ、意識ははっきりしていましたし、なによりその頃私が収集していた本の類いというのは、別に珍しいものではなく、その辺の古本屋に行けば、必ず何冊かは置いてあるという類いの物だったのですから。
まあ、その日は手持ちが少なかったこともあって、そのままその場を離れたのですが…。
それから何日かして、ふとその店に行ってみようと思ったのですが、その店の有ったとおぼしき場所へ行ってみたのですが、見当たらない。
「一つ道を間違ってるのかな」と思って別の道を捜して見るんだけど、どうしてもその店に行き着けないんです。化かされたというよりも、狐につままれたというのは、こんな感じでしょうか。
後日、この謎は解けたのですが、それはまた別の機会に…。