第四十九話

天羽孔明

 生駒山中にて忍者の修行をしていた時の事なんですが、山頂附近の岩の上で、座禅を組んで暝想していた時、ポンポンと肩をたたかれたのです。振り返ったのですが、もちろん、誰も居ませんでした。

林譲治

 すいません、それはたぶん私です。いやこんなところで寝ていると風邪をひきますよと思いまして。

天羽孔明

 あぁ、やっぱり…。
 当時まだカーリーさんとは出会っていなかったんですが、その時、おそらく今ぼくの肩を叩いたのは、将来友人になるであろうカーリーという人物に違いないと感じたのです。でもその時は、まさかカーリーという名前の人物が日本人だとは気がつきませんでした。
 ちなみに、カーリーさん。あの時ぼくは、寝ていたのではなく、暝想をしていたのですよ…。

阪本雅哉

 冥想しているときに、居眠りをするなと上司や先生に叱られるのは良くあることです。



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