航空宇宙軍史略年表

外惑星動乱までの詳細

2090年代初頭
   統合作戦会議=外惑星連合発足。
 航空宇宙軍、外惑星連合を仮想敵とした内宇宙艦隊の再編に乗り出す。
 航空宇宙軍軍令部にてダラム、 アチット両少佐による外惑星進行作戦のシミュレーションが行なわれる。
2098年
 2月頃  緒方優、アンドレーエフ航空宇宙軍内宇宙艦隊中尉を追って、ガニメデから月へ渡航。
 6月中  外惑星連合、汎用輸送船の仮想巡洋艦への急速改装練習を極秘裏に行なう。
 直後に、「外惑星連合軍」統合作戦会議開催される。
 7月2日  カリスト共和国アルテミス宙港で地球のエージェント、カリスト国境警備隊に逮捕される。
 アリオト・ベースにて、カリスト防衛幕僚会議が開催される。
 この時までに、外惑星連合諸国にも航空宇宙軍のゾディアック級フリーゲート艦の性能概要が明らかになる。 (ただし艦の建造・就航のペースについては、地球の謀略情報にのせられる)
   3日  へロム・フェルナンデス(ダンテ)カリスト防衛軍国境警備隊大尉、新編成の防衛軍陸戦隊指揮官に任命され、同時にアナンケ占領作戦の研究を命令される。
 この時までに、逮捕されたエージェントは戦略情報部に引渡される。
 その翌日頃  ローレンス・ブライアント(ランス)カリスト防衛軍防衛艦隊大尉。陸戦隊にスカウトされる。
 この時までに、陸戦隊のコードネームは「タナトス戦闘団」と決定される。
 その数日後  エミリオ・ロドリゲス(ロッド)戦略情報部技術軍曹、エルネスト・アチュベ戦略情報部中佐からRAMカードの復元を命令される。
 バートラム・ラッセル(ラム)防衛軍ミザール・コンプレックス守備隊軍曹、タナトス戦闘団にスカウトされる。
 その3日後  戦略情報部にて訊問中のエージェント死亡。
 ロッドRAMカードの復元作業、目処がつくところまで進展する。
  16日頃  カリスト之防衛軍定例幕僚会議にて、カール・エリクセン戦略情報部部長(准将)提案の、防衛軍内に統合憲兵隊を新編成する件、承認される。
 この頃までにアナンケ作戦を2099年1月初めに行なう決定がなされている。
 航空宇宙軍、ガリレオ衛星諸国およびタイタンに査察を通告。ゾディアック級フリーゲート艦アクエリアスおよびスコーピオン、木星系へ接近。
 カリスト国防会議にて、スヴィエク国家主席、地球-月連合への重水素輸出削減措置を決断。
  21日頃  カリスト共和国政府、地球圏への重水素輸出の30%削減を実行。
 フリーゲート艦、アナンケの航空宇宙軍基地へ入港。
 この頃  タナトス戦闘団、カリスト赤道付近での訓練に入る。
 8月6日頃  ブロー軍曹、ラム軍曹、第3デボで行う予定の襲撃訓練の調査のため、同所へ向かう。
  21日頃
      カリスト共和国国防会議にてスヴィエク国家主席、防衛軍幕僚会議議長、ジョージ・ダグラス将軍のタイタン派遣を命令。同時に外惑星系の地球圏への重水素全面禁輸措置を決断。
 アチュベ中佐、戦略情報部勤務を解かれ、タイタン赴任を命令される。後任は統合憲兵隊指揮官ズ・ヒュン少佐が兼任。
国防会議から6時間後
   ダグラス将軍タイタンへ出発。
数時間後
   ガニメデ共和国もタイタンへ向けて特使を派遣。
  27日頃
13時   ギンズバーグ・カリスト共和国財務部長、タイタン共和国政府が、カリスト、ガニメデ両国の政府特使受入れを表明したとの報告を受ける。
13時30分   エリクセン准将、ズ・ヒュン少佐にクーデター決行を下命。
13時45分   エリクセン准将、ギンズバーグ部長と電話回線による会談に入る。
14時14分   地球-月連合、外惑星との交渉を開始するとの情報がエリクセン准将、ギンズバーグ部長の許に届く。
 エリクセン准将、即座にクーデターの中止を命令。
  28日頃  カリスト共和国派遣の政府特使、この日にタイタンへ到着。
 9月  (おそらくこの月のうちに)アナンケ基地に入港中のフリーゲート艦撤収する。
 タナトス戦闘団、第3デボにて襲撃演習を行なう。演習終了後、部隊はメチスへ移動。
 9月以降  先行・後方トロヤ群、外惑星連合への加盟を打診。外惑星諸国、相次いで両トロヤ群と二国間条約を締結。
 地球-月連合と外惑星諸国との予備会談、遅々として進展せず。
2099年
 年初  『航空宇宙軍、ゾディアック級フリーゲート艦の3番艦を就役させる』と外惑星は信じている。
 1月  カリスト防衛軍幕僚会議にてアナンケ占領作戦に対するゴー・サイン出される。
 カリスト協和国国防会議、地球-月連合との交渉の1週間後の打切りと、木星圏内での限定的な軍事作戦行動を事実上決定。
 1週間後
   地球-月連合、外惑星諸国に予備会談の無期限開催延期と再度の査察を通告。
 直後   アナンケ占領作戦発動。(途中中止)
 タイタン防衛軍による土星系レア占領作戦発動。
 エリクセン准将、再度クーデターを決行。
  • ダグラス将軍射殺される。
  • スヴィエク国家主席以下、対地球強硬派高官拘禁される。
  • クーデター派、ギンズバーグ財務部長を首班とする新政権発足を宣言。
  • 直後にタナトス戦闘団によって鎮圧される。
  • エリクセン准将は自殺。
  • スヴィエク、再び国家主席に復帰。
 直後   カリスト防衛軍によるアナンケ占領作戦。
 作戦終了後   前カリスト防衛軍防衛艦隊司令官ミッチナー将軍、防衛軍幕僚会議議長に就任。カリスト防衛軍、ミッチナー将軍を中心に再編される。
 2月初め頃  ダンテ、ランス、地球-月系への出張を命令される。
 1週間後  ダンテ、月セントジョージ市でエージェント、シャンティと接触。
 ダンテ、航空宇宙軍に身柄を拘束され訊問を受ける。
 翌日  ダンテ、警務隊から解放される。
 3日後  ダンテ、セレーネ市に停泊中のタイタン防衛軍情報収拾船バシリスク船内でランスと格闘。
 ダンテ、カリストからロッド軍曹を呼び寄せることを指示。
 2、3日後  バシリスク、タイタンへ向けて出港。
 2月20日頃  ロッド、セントジョージ市に潜入。
 1週間後  シャンティ、緒方優を接触。
 ロッド、シャンティとの接触に成功。
 柏崎中尉、緒方優邸にてアンドレーエフ中尉を訊問。
 3月上旬  ダンテ、カリストから再び月へ出発。
 3月20日頃  ダンテ、月へ潜入。
 翌日  ダンテ、柏崎中佐を訊問。
 6月21日  外惑星動乱勃発

第一次外惑星動乱

2099年
 6月21日  外惑星動乱勃発

 外惑星連合の宣戦布告の搬送波が地球宙域を通過すると同時に、戦闘信号を発信した仮想巡洋艦が各地の航空宇宙軍(月・セントジョージ市、コロンビア・ステーション、ワルハラ・ステーション他)と交戦状態に入る。

 開戦10日以内  仮想巡洋艦バシリスク、太陽近傍を通過して外惑星へ。
 その後  外惑星連合軍による、重水素タンカーラインに対する攻撃、活性化。
 航空宇宙軍の木星系への総攻撃、無期限延期となる。
 8月中旬
   フリゲート艦オフィユキを旗艦とする航空宇宙軍艦隊、根拠地を出撃。
開戦後約2ヶ月、出撃後4-6日目
 8月下旬   ジェミニ、外惑星連合軍の機雷、ついで仮想巡洋艦隊としてヒルダ群にて交戦。
 その直後
   航空宇宙軍主力艦隊、両トロヤ群へ到達。
 先行、後方トロヤ群、航空宇宙軍に降服。
 カリスト防衛軍陸戦隊、先行トロヤ群からタイタンへ移動。
 9月中旬  タイタン連邦政府でクーデター。新政府樹立。
 1週間後  航空宇宙軍艦隊、土星軌道周辺まで進出。タイタン航空隊によるタイタン大気内への強行偵察作戦決行される。
 タイタン、航空宇宙軍に降服。(仮想巡洋艦乗組員他の一部の将兵、ガリレオ衛星群でなお戦闘活動を継続する)
 タナトス戦闘団、エイラト基地のタイタン軍研究所襲撃後、木星系へ帰還。
 10月中旬まで  外惑星連合軍のオルカ戦隊、航空宇宙軍のオルカ・キラーと交戦。双方壊滅的打撃を受ける。
 オルカ・キラー木星系へ。
 12月中旬
12月10〜14日頃
   航空宇宙軍輸送船団99-11-TL、地球軌道を出発、先行トロヤ群クトルへ向かう。
船団出港後1週間以内
   ガニメデ宇宙軍正規フリーゲート艦「巡洋艦」サラマンダー、根拠地を出撃。
船団出港後16日目
 12月末   船団、ヒルダ群にて外惑星連合軍仮想巡洋艦隊およびサラマンダーに遭遇、交戦。
戦闘から約30時間後
   サラマンダー、特務砲艦レニー・ルークの触接を受けながら逃走を開始。
 外惑星連合軍のタンカー、航空宇宙軍通信基地よりの攻撃を受ける。
 サラマンダータンカーとの接触を断念。
2100年
 1月10日頃
      サラマンダー、ジュノーへの入港を決意しガニメデの艦隊司令部へ通告。
その14時間後 
   サラマンダー追撃作戦展開中の航空宇宙軍内宇宙艦隊第3戦隊、艦の増援を受け、内宇宙艦隊最大の部隊となる。
その約6時間後 
   サラマンダー、ジュノーへの軌道に遷移、同時にレニー・ルークに対して爆雷攻撃をかける。
 第3艦隊、軍令部よりサラマンダー捕獲の命令を受けジュノーに向けて加速を開始。
その28時間後 
   サラマンダー、ジュノーに入港。そのシステムの全容が航空宇宙軍側に明らかになる。
その18時間後 
   サラマンダー、ジュノーを出港。黄道面を垂直に北極方向へ外宇宙へ飛び去る。
 4月7日  仮想巡洋艦バシリスク、シリウス方向の外宇宙へと飛び去り戦跡を抹消される。
 5月11日  この日より2101年1月1日まで、バシリスク艦長ニルス・へルナー中佐、驚くべき内容の航海日記を残す。
 5か6月頃  ヴァルキリー、作戦に投入される。
 7月上旬
   木星系アナンケ宙域で、航空宇宙軍-外惑星連合軍の最後の組織的戦闘が戦われる。
 カリストで政変。(事実上のクーデター)
 両軍停戦に合意。
その直後   航空宇宙軍艦隊、アナンケ防衛ラインを越え木星系へ進入。
 終結までの間  ラザルスを乗せたオルカ・キラー。カリストを離れ彗星軌道に乗る。
 イオ周回軌道上のアルゴスIIIにて、イオ軍士官をカリスト・ガニメデ両軍士官の間に戦闘。
 7月13日  外惑星動乱終結
 10月  カミンスキー中佐、ガニメデのツボウ機関(旧諜報部)を掌握。(後の SPA )
 元ガニメデ宇宙軍掃海艇CCR-42ヒマリアへ。ヒマリアから「作業体K」を回収。




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