外惑星地下出版に関する報告書

水城[秋山さんと毛利さんをねたむ会会長]徹

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発禁図書 bS4 「外惑星連合艦隊ついに勝つ」

梗概
 銀河中心方向からの微弱な信号が受信されるが、それは外惑星の地下武闘組織の人間にしかわからない暗号であった。やがて恒星間ラムジェットが一隻、太陽系に姿を現す。
 腎宮寺大佐率いる外惑星連合艦隊旗艦、「スーパーサラマンダー号」(一部版ではサラマンダーII世号もしくはサラマンダーマークII)である。
 実は外惑星衛星群の降伏前夜、彼らはセンチュリーステーションで接収して改造された恒星間ラムジェットに高軌道戦闘兵器ヴァルキリーやスーパーヴァルキリー等の超兵器を満載して太陽系を脱出していたのだ。
 彼らは航海の途中、人間そっくりで美男美女ばかりで有効的で底に変な模様のある靴を履いた異星人「アダムスキー星人」と出会っていた。彼らの技術によってスーパーサラマンダー号は大幅に強化され、もはや航空宇宙軍を敵としないまでに強くなっていた。
 天王星軌道でスーパーサラマンダー号は航空宇宙軍艦隊と接触するが、ゾディアック級4隻を軽く殲滅し、エリヌスを解放した。
 次いで木星軌道上において航空宇宙軍は卑怯にも機動爆雷を大量に仕掛けて待ちかまえて、スーパーサラマンダー号は苦戦するものの、ヴァルキリー等の超兵器で航空宇宙軍艦隊を完膚なきまでに撃破し、それを知った衛星住民は蜂起する。
 壊滅的な打撃を受けた航空宇宙軍は特殊部隊でヒロインを誘拐するという卑怯な手段にでるものの、ハンサムな若きエースパイロットによって無事救助される。
 地球軌道上で腎宮寺大佐は衝撃的な放送を全太陽系に向けて行う。なんと航空宇宙軍司令部は謎のX星人に操られていたのだ。
 スーパーサラマンダー号はそのまま恒星間巡航を開始、噴射ジェットで軍令部のあるアトランティックステーションを黒焦げにする。
 そしてそのままスーパーサラマンダー号は謎のX星人の本拠地をたたくために旅立っていった。ありがとうスーパーサラマンダー号!

感想
 検閲者である私は今はっきり言って頭が痛い。こんな馬鹿小説は久しぶりである。これほど発禁にすべきだと感じたのは初めての事だ。だがこの馬鹿小説はつい最近まで第一級の機密に指定されていた。理由は例の超遠距離砲撃管制システムとの関連がうたがわれたため。機密解除の理由は不明。機密が解除されたのは、著者とおぼしき人物の住居の捜索があってしばらくしてのことである。ちなみにそこで押収されたものの大部分は20世紀後半日本の二次元手工芸的アニメーションの複製データであったという。

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