左の図において左翼タケハル砲左下に見える球形のパーツは核爆発発電機である。(右翼のタケハル砲のそれは画面から外れているが、コードの延長線上にある)コードでタケハル砲外壁の超電導コンデンサーとつながれている。レールガンに必要な電流は大出力だが低品位でよいので核爆発発電機が使われたと推測される。
なお、タケハル砲は構造強度からしてそのまま運搬されたとは考えにくい。各々十個ほどのパーツに分解、束ねられ、待ち伏せ地点にて展開、組み立てされただろう。
タケハル砲の砲弾は無数のタングステンの針からなっている。これらは砲口を出るまでは一つの弾体だが、針の一本一本が帯電しているのでクーロン力によって砲口を出た途端急速に展開し、文字どおり弾幕を形成する。タケハル砲の弾幕は薄いため通常は複数個が同時に使用される。「闇討ち1号」でタケハル砲を2門装備するのもそのためである。弾体は亜光速であるのでレーダーで発見することは事実上不可能である。 また弾体は基本的にはチャフと何ら変わらないため「闇討ち1号」をレーダーで発見するのも容易ではない。
この砲弾の大部分は通電体で、真の弾体であるタングステン針束はこの内側に埋めこまれている。通電体は亜光速までの加速をもたらす凄まじい大電流によって瞬時にプラズマ化し、そのまま真の弾体を包みこんで砲口内を突っ走る。