Diving in Gold Coast
第三勢力:ほらふきクラブ
またダイビングの話かい、とお思いの方も多いでしょうが、すいません諦めて下さい。そして話の内容が面白くない場合には、我慢してください。
Gold Coast のダイビング。
それは旅行のメインになれないついでのタイビング。そして怠け者のダイビングもしくは我慢のダイビング。(当社比)
地名からして Surfers Paradise
だ。海岸へ目をやれば2m級の波が打ち寄せ、水温は20度(これは9月だからか)。あんまりダイビングに向いてないんじゃないだろうか。
「普通ダイビングが目的でオーストラリアに来るなら、Gold Coast へ来る人は滅多にいませんよね。」
これが現地サービスのスタッフ(日本人)と交わした会話なんだから現地に長く暮していたって思いは一緒なんだろう。私だってダイビングがメインの目的ならまず間違いなくGBRへ行く。
だが世の中は必ず自分の思い通りになるわけではない。ましてや今回は旅費を自分で負担しているわけでもないのだから。そして現地でダイビングをするのは海があるのだから当然のことだ。
旅行の途中の話は省略する。
世界貿易センタービルへの攻撃から始ったテロの影響で、飛行機の搭乗に手間がかかった話や空港の警備の話などすでに出つくしている。
こんな時期に海外へ社員旅行に行くというのは珍しいのかもしれないが、事故(や事件)さえなければたいしたことはなにもない。旅行初日
とにかく出発は深夜。ブリスベンへは早朝に、目的地である Gold Coast/Surfers Paradise
へは観光旅行の常であちこち引き回されて17時過ぎに到着した。
ところで旅行のオプショナルツアーのメニューにはどうやらダイビングは含まれていないらしい。
注文すれば出てくるかもしれないがそれも面倒だし、由緒正しく Internet
で検索する。検索のさいのもっとも重要な条件は日本語が通じるスタッフが居て、少なくとも日本語で書いた e-mailで予約や問い合わせができること。Gold
Coast はメジャーな観光地らしく日本語で検索すると2件のダイビングサービスのページが見つかった。
そして、ページの印象だけで Surfers Paradise Divers
に決めてしまう。
現地についてから翌日のための予約確認の電話を入れる。いくら日本人スタッフが居るとはいえ海外で電話するときは身構えてしまうのだが、なにも言わない前から日本語で返事が来ることは予測していなかった。いや、楽で良いんだけど。
二日目
朝からダイビング。
どうやらスタッフは全員日本人(車、ボートの運転に一人だけオージーが居る)、そして客もおそらく全員が日本人だろう。
観光旅行でたまたま Gold Coast
に来て「せっかくだから潜ってみるか」とか「体験ダイビングでもしてみるか」、もしくはワーキングホリデイの長期滞在者が「Cカードでも取得しよう」や「アルバイトついでにインストラクターになろう」って、そんな人が多いのかな。
とにかく日本人にターゲットを絞っている(らしい)のは正しい方針だと思う。なんたって我々のような観光客は日本人スタッフが居たほうが安心だから。
ここの店舗は海上に碇泊している。ちなみに隣は教会で、港から移動して海上結婚式ができるらしい、というか現場を目撃した。
サービスは海の上にあるので、店の裏側からすぐボートに乗る、このボート非常に小型というかゴムボートにエンジンをつけただけに見える。
ボートよりも大きいんじゃないかと思われるような波に揺られながらおよそ20分でポイントへ到着。途中何度かひっくり返るんじゃないかと思ったけど、「落っこちたら回収します」と言われちゃしかたがない。船が止ると波が船べりを乗り越えて中に入ってくるけど、きっとゴムボートだから沈むことはないのだろう。
とにかくエントリー。
水温20°、透明度8m程度か、深度は最大で12m、うねりあり。
流れと波が厳しいけど最近はもう平気。それよりも1個 1.35Kg
のウェイトは何個付けたら適性なのかわからんほうがちょっと問題、、いやそれよりも寒い。だが何よりも問題なのは「沈船ポイント」だというのに、150年も昔に沈んだ船は周囲を3周してもただの根にしか見えない。結局エグジットするまで沈船だってことを思い出さなかった。
寒さに震えながら50分程度潜るとトイレに行きたくなる。どうせ海の中だし、そのまましてしまえ、と思うんだがなかなかできない。まるで夢の中でトイレに行ってもできないのと同じ。きっとなにか心理的なブレーキが働いているんだろう、とすると海の中でいつでも小便ができるようになる(慣れた多くのダイバーは夏は潜りながら小便ができる)と、寝小便もするようになるんだろうか。
1時間弱で終了。浮上後、水面でウェイトとBCDを外しボートに上げてフィンキックの力でボートによじ登る。当然ボートの上から引っ張り上げてもらった。たしかにゴムボートにラダーはかけられないよな。
二本目は体験ダイビングの人も増えて、湾内の無人島へ。
こちらは波もなく砂浜からのエントリーで最大深度7m程度、水温は変らず20°。
水温20°というのは我慢できないほどではないが、やはり寒い。ガイドのドライスーツがむやみにうらやましい。
砂地(浅め)+初心者→巻き上げ。
当然のことなんで文句を言う気にはならない。でも、もともとよくない透明度が後からついていくとさらに悪くなるからカメラの撮影には向かないけどあんまり撮るものないから良いか。だからと言ってアシスタントが巻き上げまくってどうする。
砂浜の中に点在する岩を順に回っていく。途中で現地人ガイドがかなり興奮して騒いでいるので近寄ってみるとダルマオコゼとウツボが居る。なぜ白人連中はそんなにウツボが好きなんだ、串本でも潜るとウツボなんて何匹でも見かけるぞ。
やっぱり寒い、トイレに行きたくなる、頑張る、所詮はレンタルのウェットスーツなんだし。でも、、こんなに苦労しないと小便できないとは知らなかった。
あとは機材をほったらかしてサービスへ帰る。
ログを付けたらホテルへ帰る。
オージーは商売熱心じゃないのか、土日は16時にはほとんどの店が閉まってしまうらしく、しかたないのでホテルの近所の観光街(ほとんどの店に日本人の店員が居る)を散策する。
曇っているので、今回の社員旅行の最大の目的のカノープスは観測できずじまい。三日目
海が荒れているらしく、外洋に行けないので昼からダイビング。
場所は前日と同じ湾内の無人島。
ほとんど状況も変らず、ダイビング終了。
この二日で見たもの、カゴカキ、ミギマキもどき、ウツボ、マツカサウオ、イスズミ、サザナミフグ、コブシメ、オトヒメエビ、オオセなどなどダイアモンドフィッシュ以外にはどこへ行ったと言われそうなものばかり。
ま、海は全部繋がっているんだし。
でね、潜るならやっぱりGBRへ行ったほうが良いと思うの。さもなければ南半球が夏になる11月から3月がおすすめだそうだ。
第三勢力の頁に戻る