6月だというのに、なんとなく夏枯れだなあ。仕事があんまり進んでないものだから、書くことが何もないのであった。エリコは今月で連載終了なのだが、例によって最後まで四苦八苦しております。単行本になるのは、来年のはじめごろになるでしょう。濡れ場関係はやりたい放題(作者が、ではなくてエリコが)やってくれたんで問題ないのだが、遺伝子をいじる話は少しばかり補強が必要なのであった。こんな話になるとは思わなかったものだから、ほとんど準備なしに連載をはじめてしまったのだよ。技術的な部分にはあれこれ手をいれないと、筋書きに説得力がなくなるような気がしております。
次にやる仕事もぼちぼちと手をつけてはいるのだが、いまのところどれもまだ形がととのっていないのだった。でも、せっかくだから書いておこう。SFマガジンでは来年の一月号から一年間、次の連載をはじめる予定です。ただし今度は長編ではなくて、ショートショートの連作になります。無骨でありながら華麗で美しい物語になるはずのだのだが、さて、どうなることか。詳細はそのうち書けるのではないかな。
せっかくだから、SF関連の他の予定も書いておこう。これもまた、いまのところ形が整っていないのだが。かなり前の奇想天外(大陸書房から出てた第三期の雑誌)に書いていた土木SFの連作を、なんとか一冊にまとめたいと思っております。といっても雑誌に掲載されたのは、「コペルニクス隧道」「極冠コンビナート」「熱極基準点」の三作だけだったりする。これでは本にならないので、たぶんあと四作は追加で書かなければならない。どんな話になるかというとだな。上記の短編はそれぞれ「月面のトンネル工事」「火星のプラント建設」「水星の基準測量」をあつかっている。つまり月・火・水ときているので、あとの四作は木・金・土・日にならざるをえないのであった(ほんまかいな)。
ということは四番め以降は、たとえば「木星のガス層に浮遊するプラント建設」「金星地表の通信基地工事」「タイタンの燃料備蓄基地建設」「太陽の周回軌道上に浮かぶ航宙船支援基地の工事」になる可能性があるのだった。ただし、これはまだ未定。話の都合で木星の話はガニメデあたりの工事になるかもしれないし、最終話は冥王星あたりの太陽熱プラント工事の話になるかもしれない。例によって予定は未定だから、どうなるのか作者にも見当がつかんのだけどな。