こうしゅうでんわ

谷甲州

なんだかんだといいつつも、『覇者の戦塵1939』の下巻を期日どおり(実際には大遅れなのだが)納品できて一息ついておる甲州であります。これでなんとか、年内には本屋さんにならぶでありましょう。今回もまた編集者はじめ多くの人に迷惑をかけてしまった。他には印刷所とか、図版屋さんとか解説者の方とか。とはいえ、あんまり深く考えんとこう。本気で迷惑をかけた人のことを心配していたら、腹を切らにゃならなくなるから(すまんすまん、関係者の方)。

 あ、忘れてた。先月には落ちる寸前だといっていた『覇者の戦塵1939』の上巻は、しっかりと本屋にならんでおります。でもって『SFバカ本 2』の短編も、なんとか放りこみましたです。こっちの方は原稿を遅らせた奴がいるので(だれだ原稿の遅い奴は)二月刊行になるでしょう。いまはSFマガジンの連載第一回を、ひーこらいいながら書いているところです。頭がウニになっとるもんだから、冒頭の二行目でいきなり「おめこ」という言葉が出てきてしまった。うーん、SFマガジンでこれはまずいかなあ、と思って削除しましたけど。なんというか、あの雑誌はじまって以来の下品な長編連載になりそうな気がしてきた。ま、いいか。


 なんだかんだとやってるうちに、細かな仕事やインタビュー記事がふえてしまった。思いだせる分だけ列記しておこう。前に書いた「ヤマケイJOY」という雑誌の取材が記事になっております。いま書店にならんでる冬の号(年に五冊刊の変則季刊誌なのだ)に掲載されています。あと『神々の座を越えて』関連のインタビュー記事としては、先月発売のミステリマガジン(書店では手に入りにくいかな。図書館でなら読めるでしょう)と、たぶん今月発売の「DO BOOK」(日販が出している情報誌)に掲載されているはず。「DO BOOK」の方は、まだ本屋にはならんでないはずだが。

 えーと、あとは今月はじめごろに発売の「このミステリがすごい」に「私の隠し玉」という短い原稿を、それから「新刊ニュース」(東販の情報誌)にもアンケート原稿を書いたのだが、こっちの方は数行のごく短いものであります。他には例によって北國新聞に「日本百名山」(著者の深田久弥氏は大聖寺出身なのだ)関連のエッセイを書いたのだが、こっちの方は石川県の人でないとチェックできないか。 そうだ。前にFM石川でインタビューが放送されると書いたが、日付がまちがっていたな。真に受けた人には申し訳ないことでした。もっとも、わし自身も放送はきいてないのだけど。




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