なんか最近は異様に忙しくて、先月かいた荒島岳には登れなかったのであった。来年の新緑のころには、なんとか登りたいものであります。
ところで先月にかいた私見ですが、あらためて『日本百名山』の荒島岳の項をみると、深田氏がはじめて荒島岳を知ったのは中学のとき福井県側から、ということになっていた。富士写ガ岳の山頂からではなかったみたいですね。もっとも戦前の大聖寺あたりの学校では富士写ガ岳登山が遠足の定番になっていたそうだから、子供のころにそれとは知らずにみていた可能性もありますな。山に登らない人にとっては「それがどうした」という話なのですが。
ところでこの一カ月間、何をそんなに忙しくしていたかというと、中央公論社のCノベルズ書き下ろしでばたばたとしておりました。で、なんとか間にあわせて、一一月には『攻撃衛星エル・ファラド』が刊行されるはずだったんだが……。
原稿をぶっこんでから編集さんにいわれたのだった。「あのー、タイトルを『攻撃衛星エル・ファラド(上)』にしませんか? 来月には続刊を出すことだし」。ふえーと驚いた。それはたしかに、話のつづきを考えながらストーリーを作りましたよ。でも、書きあげてから上巻と下巻になるといわれてもなあ。などと考えながらストーリーを考えていったら、なるほどたしかに上下巻にならんことはない。ということで『攻撃衛星エル・ファラド(下)』は一二月には出るでしょう(本当かよ)。年末は本屋さんも動かないので、今月の下旬には何がなんでも書きあげないと未来はないのだった。あと半月で三〇〇枚ほどかけばいいのか。それは結構なことだが、いったいだれがかくんだ。
あ、念のためにかいておきますが、上下巻といっても二冊まとめて読まないとストーリーがわからない、ということではないです。昔の話を持ち出せば、軌道傭兵の2巻と3巻くらいのつながりだと考えてください。だからどちらの一冊も、独立してそれだけで読める(はずだ、と思うのだが)。
うーん、それにしても失敗だったな。最初にわかってたら、あとがきは一回ですんだのだが。上巻のあとがきを書きおわったところで「上巻にしましょう」などという話になったので、上下巻にもかかわらずどちらにもあとがきがつくという妙なことになってしまいました。しかし、本当に二カ月連続して本が出るんかね。
もうひとつ。ニフティに加入している人にだけ、この本の「さわり」が読めます。
FBOOKR一一番会議室にある「電脳 Showcase
既刊書立ち読み版」に、序章とか帯のアオリ文句がアップされている(はず。こちらも確認していない)。興味のある方は、のぞいてみてください。