2月になってしまったが、以前ここに書いた『覇者の戦塵』(毛色のかわった話)は、まだ冒頭の部分でもたついております。なんというか、予想どおりな結果になってしまった。この分だと2月刊はたぶん無理、なんとか3月に間にあわせることができるか、という状態になりそう。で、何が「毛色のかわった」話なのかというと、最初の方では無人の「桜花」が空を飛んでたりする……あれ、妙だな。こんな話にするはずではなかったのに。どこで道を間違ったのやら。とはいえ、いまさら後もどりもできないので突っ走るしかないのだが。今回はいつもの上下巻ではなく、一巻だけで完結する物語になるはず、なのだが、このままいくと、また2分冊になるかもしれない。ただし今回は連続しているが独立した話になりそうなんで、上下巻ではなく正続巻になる可能性もあり。どう違うんだ、と突っこまれても困ってしまうのだが。
あとは以前も書いた宇宙SFの短編集か。たぶんこちらの方は、5月くらいの刊行になるでしょう。早川書房から。短いながら、書き下ろし短編も収録の予定。まだ書いてないけど(わー)。文庫オリジナルなので、お求めやすくなっております。収録作品のうち「ガネッシュとバイラブ」は全面的に改稿。なんか改稿に、すごく時間と手間がかかってしまった。これなら短編ひとつを新規に書き下ろした方が楽だったか、と思えるほど。いかんなあ。こんなことをしとるから、本来の仕事が停滞してしまうのだ。なんというか今年の後半は、あれもこれも皺よせがきて悲惨なことになりそうだ。地獄をみないためにも、いまのうちに頑張って『覇者』を片づけるしかない。とはいえ例によって話は脱線しっぱなしで、タイトルとは別方向にストーリーは迷走しております。ま、なんとかなるだろうけど。
話のついで。昨年末にSFマガジンではじめた『霊峰の門』の2作めは、7月号(5月発売)掲載になりそう。1作目から間隔が開いてしまったが、それ以後は3カ月おきに(10月号、来年の1月号という具合)掲載される予定。ただし順調に原稿があがれば、だが。こっちの方も、なんとかなるだろうと開きなおっております。はやく春がこんかなあ。