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　１９８８年、星雲賞『日本短編部門』受賞。

　同タイトル「タナトス戦闘団」の単行本が有るが、別の内容。

　ＭＫはかつての最先端電脳都市アストリアのジャンク・データベースから有用情報を掘り起こして売る「マイナー」。彼が或る日発見したファイル「ヴァレリア」は、彼を脱走サイボーグ美女ヴァレリアと暴走電脳少女レティシア・ロドリゲスとの出会いへと導き、連合宇宙軍情報部と軍需産業の癒着の闇へと引き摺り込む……時代を先取りし過ぎた？電脳アクション。

　　単行本の表紙では「高度36000キロの墜死」になっているが、「36000キロの墜死」が正しい。
　登場人物が「攻撃衛星エル・ファラド」と重なっている。

　第一次外惑星動乱勃発前夜の政治的暗闘が、タナトス戦闘団の創成の顛末と開戦前の初陣と絡めて描かれる。

　せこくてリアルな新兵器Ｈ・Ｆ（ハンティング・ファルコン）がヴァレリアを追い詰める。殺し屋ジョーズが登場、主要キャラが勢揃いして物語は大きく動き始める。

　外惑星連合唯一の『巡洋艦』サラマンダー。ゾディアック級にも対抗できる可能性を持つ唯一の艦の投入はしかし動乱の大勢が決してから、しかも造船官を乗組ませたいわば未完の艦だった……動乱末期、航空宇宙軍の広大な包囲網にとらわれたサラマンダー艦長の苦悩と決断を描く。

　自らの分身兵器の大量生産を防ぐため月へ飛んだヴァレリアは囚われの身に。ＭＫとレティは彼女を救い出すことができるか？

　第一次外惑星動乱開戦前後のダンテ隊長とタナトス戦闘団の活躍を描く。「エリヌス」の一方の主役ジャムナの母オガタ・ユウが重要な脇役として活躍する。

　雑誌掲載時のタイトルは「ビルドゥイングス・ゲーム」。

　外惑星連合唯一の『巡洋艦』サラマンダー。それを取り逃がすことは動乱終結を大幅に遅らせることにもなりかねない。膨大な艦艇動員による広大な包囲網は、しかしその規模自体が作戦の大きな課題であった……動乱末期を彩るサラマンダー追捕作戦の終局を航空宇宙軍戦隊司令部の視点から描く。

　動乱の最終局面。航空宇宙軍艦隊は遂に木星系外縁部に進出した。起死回生を図る外惑星連合軍の迎撃戦の顛末を描く。

　外惑星連合中でも弱小国家であるイオ。その特異な地勢を利用した『異常兵器』研究が、外惑星動乱の最終局面に、政治陰謀の渦中に投込まれる。

　雑誌掲載時のタイトルは「ララ」。