人名録 - パンドラ
- 相沢慎三
- 公安畑を歩いていた警察官僚で、宇宙機「きりしま」乗員。警視。
宇宙委員会に出席する。「きりしま」では堂嶋二佐の副官のように行動する。
その後、朝倉とともに「長江」を探査し回収した搭載機「天狼」でパンドラ2に向かうが、戦闘により死亡する。
- 饗庭俊道
- 日本政府の緊急派遣隊のメンバーで自衛隊の指揮官。三等陸佐。
ボルネオで獣害を起こしているサルのリーダーの捕獲を朝倉に要請し、彼とともにインドネシアに向かう。
ボルネオのマハカム川上流域で朝倉と行動をともにし、朝倉の失った携帯端末を奪還するためディニが指揮する敵と戦う。
- 朱美
- 汐美の長女。
- 浅倉知幸
- 遺伝子型と形質の関連性を研究する動物生態学者。
フィールドワークを重視し、ヒマラヤでチョウゲンボウの追跡を行う。野生のサルの「獣害」を調査する国連のプロジェクトにジャミイとともに参加する。
マレーシアでティムールを倒すが自分も毒矢を受け意識不明のまま帰国する。オーストラリアでの生態系の異常とパンドラ仮説を結びつけたシェカール博士の要請を受けて現地に向かい、河崎と接触する。その後、饗庭三佐に同行してボルネオでのサルの捕獲に協力し、動物による聖域づくりの可能性に気づく。
奪われた携帯端末に書き加えられたパンドラ仮説を研究者間のネットワークに送信する。ボルネオの密林から救出された後、パンドラとのコンタクトの影響についてのシミュレーションに没頭する。帰国後、宇宙委員会のメンバーに選ばれる。
パンドラ計画の宇宙機「きりしま」の乗員となる。乗員の中では機外作業の経験が最も多い。パンドラ2接近後に射出したプローブ回収の有人探査を行い、共に行動していたジャミイを失うが「きりしま」に帰還する。
破壊された「長江」の探査をし、回収した搭載機「天狼」でパンドラ2に向かう。パンドラ2でジャミイと再会し、パンドラと人類の共存の道を模索する。パンドラ2が去り、地球に帰還後ジャミイと結婚する。
- アルジャーノン
- 宇宙ステーション内でアルフィーとジャネットの間に産まれたネズミ。
茶褐色の藻類との共生体となり、マグガイア中佐にとりついて地上降下を図るが果たせず、救援隊の田所飛行士に新たに取り憑いて乗員往還機(CRV)での地上降下を果たす。
- アルフィー
- 生命科学実験のため汐美がジャミイから預かり、宇宙ステーションに運び込んだラットの雄。
ジャネットと番い。
- 河崎良嗣
- オーストラリアに住む海洋生物学者。
茶褐色の藻類の大量発生を最初に発見し、ジャミイらの調査チームとは別に海洋の異変を調査する。茶褐色の藻類の核生命の捕獲に成功し、カモノハシとの共生実験を行う。さらには自らも共生体となることを試み、人類全体が共生体となって環境異変を乗り切る可能性を検討する。
核生命を飼育していたが、いつの間にか逃げられる。
- 川西二尉
- 饗庭三佐率いる隊の幹部で三佐の副官的な存在。
ラミル一家および隊員の遺体とともに後送される予定であったが、米軍機が水鳥に襲われて墜落したために中止になる。
- ギアリング大佐
- 国際宇宙ステーションの基地指揮官。
家族のためにパンドラ探査計画には参加しないと宣言するが志願し、宇宙機「ガイア」の機長となる。ガイアと衝突したロシア機レベデフに乗り込み、「きりしま」に救助される。
パンドラ2への攻撃に猶予を与えてほしいという朝倉の要求に反発し、即時攻撃を行おうとするが、レノン博士に押しとどめられる。
- 喜美子
- 汐美の次女。
- 喜代志
- 汐美の夫。
- コズロフ技師
- 宇宙機の燃焼試験中の事故調査を委託された民間企業のエンジニア。ロシア系アメリカ人。
- ゴビンダ
- ゴビンダ・シン。宇宙機「きりしま」のパイロット。
パキスタン人であるが、開けっぴろげな性格で日本人クルーと上手く付き合っている。
- シェカール博士
- 動物生態学者。
旧知の朝倉とともにチョウゲンボウの生態異常の研究のための追跡調査を行う。
未発見の彗星パンドラと動物の異常な進化に関連性を持たしたパンドラ仮説を提唱し、メールによるネットワークを構築する。
- 汐美
- 辻井汐美。浅倉の友人のNASAの研究者。
ジャミイに託されたラットを宇宙ステーションに運び込むが、ステーションへの流星の衝突に遭遇し、予定の実験をこなせないまま地球に帰還する。
宇宙ステーションの救援ミッションに参加し、田所飛行士の体を乗っ取ったアルジャーノンの地上降下を阻止しようとするが果たせず、彼らのCRVの捜索に関与する。
宇宙ステーションから朝倉に連絡し、奪われた携帯端末の捜索に協力する。パンドラ2発見により見直されたパンドラ探査計画への参加を逡巡する。
宇宙ステーションでのモックアップ異常による危機を脱した後、パンドラ計画の宇宙機ガイアの次席指揮官・パイロットとなる。
- ジャネット
- アルフィーの番いの雌のラット。
- ジャミイ
- ジャミイ・カシム。NASAの客員研究員としてマレーシアから来日した構造生物学者。
宇宙に居住することで進化が加速する仮説の実験のため、汐美にラットを託して宇宙ステーションでの実験を依頼する。サルによる獣害調査のプロジェクトでマレーシアで朝倉と合流する。調査地域の近くに住んでいたことがあり、獣害の起こった日から行方が分からなくなる。
その後、獣害事件を現地調査から再構築するタオ博士の研究チームに加わり、オーストラリアの調査で朝倉と再会する。
マハカム川流域から朝倉らが搬送されたサマリンダのキャンプでパンドラフォーミングの研究を行っている。パンドラ探査計画の宇宙飛行士にASEAN枠として選抜される。
朝倉と共に宇宙機「きりしま」の乗員となるが、クルーの中では浮いた存在となる。朝倉と共にパンドラ2に射出したプローブ回収作業を行うが、パンドラ2の触手による汚染から朝倉を守るために、自らパンドラに身を投げ出す。
パンドラ2で朝倉と再会し、人類とパンドラ2の共存の道を探ろうとする。朝倉とともに地球に帰還し、結婚する。
- ジャンセン飛行士
- 汐美の乗ったスペースシャトルイントレピッドの機長。
連絡の途絶えた宇宙ステーションの救援ミッションのリーダー。宇宙ステーションでアルジャーノンの共生体と出くわす。
モックアップ事故の際にギアリング大佐に代わり汐美と連絡を取る。
- シン少校
- パンドラ計画を自国の航空技術の発展に利用しようとしている中国の国家航天局員。
ガイアとレベデフの事故の査察を行う。パンドラ計画の第二次探査隊である中国機「長江」に乗り込みパンドラ2に向かう。
パンドラ2との戦闘により死亡。
- タオ博士
- ルーク・タオ。獣害事件の現地調査チームのリーダー。
若くして教授となった優秀な研究者で、ジャミイの指導教官だった。米軍の異変海域空爆に反発し、事件がスクープされたあとの記者会見で米政府に無断でパンドラによる惑星改変の概念を公表し、オーストラリア警察に拘束される。
ジャミイとともにサマリンダのキャンプで研究を行っている。パンドラとのコンタクトのシミュレーションを行い、悲観的な結果しか出ないことを確認する。
- 田所飛行士
- 宇宙往還機「あすか」乗員。
ステーションでアルジャーノンの共生体に取り憑かれて死亡する。アルジャーノンは乗っ取った体を利用して地球降下を果たす。
- ダヤン
- ラミルの夫。
サルに取り憑かれたような行動をする。
- チェン博士
- パンドラ2に飲み込まれた「長江」の乗員。
唯一の生き残りとして「きりしま」の朝倉らに「長江」の撃破を依頼する。茶褐色の物体に支配され、「長江」の搭載機を奪おうとするが、朝倉に阻止される。
- チャンドラ
- マレーシアのプロジェクトにおける朝倉の現地スタッフ。インド系マレーシア人で博士過程を終えたばかりの若い研究者。獣害調査プロジェクトメンバー。
朝倉とともに鹿の背に乗ったオランウータンを目撃する。
- ディニ
- 携帯端末を取り返そうとする自衛隊との戦闘で男たちを指揮していた少女。
アルジャーノンの子孫が脳に寄生していたが、自衛隊の衛生救護隊員の外科手術により助かる。サマリンダの難民キャンプでタオ博士らの研究の手伝いをする。
パンドラが去った後、失踪する。
- ティムール
- 高度な知能を持つサル。
- 堂嶋和臣
- 宇宙委員会に出席していた自衛官。その後、パンドラ計画の宇宙機「きりしま」の機長。自衛隊二等空佐。
同じく宇宙飛行士に選抜される朝倉に声をかける。
ガイアの衝突事故では、それに便乗して査察を強行しようとした中国を制する。パンドラ計画が進むにつれ、適切な判断力からクルーに信頼され、リーダーの立場を強固にする。
- ハート少佐
- 地上に降下したアルジャーノンの捜索のため、グアムからオーストラリアに乗り込んできた連絡士官。
汐美と行動をともにする。異変海域の最先端で米軍が空爆を行っているボルネオに汐美を連れて行く。
マハカム川流域で饗庭三佐らを救出するが、その際にパンドラが人類との共存を図るために築いた聖域に対して空爆を行い、パンドラとの全面対決を決定づける。
- パブロフ
- 宇宙ステーションの生命科学実験設備の責任者。
流星の衝突事故で損傷したモジュールから動物を救出しようとし、その結果ステーション全体の処置を遅らせる。ステーションの損傷のため汐美らとともに地球に帰還する。
ステーションの異常について救援ミッション中の汐美から連絡を受け、茶褐色の光合成細菌とアルジャーノンの存在の可能性を示す。
- ハムザ大尉
- インドネシア陸軍の連絡官。
朝倉らによる獣害をひき起こしているサルのリーダーの捕獲に同行する。
- ハリー・ジェンソン
- ハリー・ジェンソン博士。マレーシアの「獣害」を調査するプロジェクトのリーダー。
獣害の原因は開発による食糧難だと考えており、ジャミイとの間に意見の対立がある。
プロジェクトは朝倉が意識を失っている間に解散された。
- ビオ
- 獣害の被害を受けて母とともに難民となった子供。
朝倉らのサル捕獲作戦に同行し、彼らを先導する。
- 久松一等陸曹
- 饗庭三佐の部下。
ボルネオのサルの捕獲作戦に朝倉に同行する。
ラミルと同行してダヤンと会うが、ダヤンを襲撃した連中と戦って怪我を負う。
- 久光機長
- 宇宙ステーションの救援に向かう宇宙往還機「あすか」機長。
- フェリス博士
- ジャクリーン・フェリス。国際宇宙ステーションの天文学者。
パンドラと同じ軌道を追尾している彗星パンドラ2を発見する。
- ホーバイン少佐
- パンドラ計画の宇宙機ガイア乗員。
ガイアに衝突したロシア宇宙機レベデフに、ギアリング大佐と共に乗り込む。
- 堀口
- 汐美の同僚。
宇宙ステーションで射手座流星群を撮影し、ステーションに衝突する流星を最初に発見する。
- マインホフ博士
- パンドラ計画の宇宙機「ガイア」乗員の一人。ドイツ人科学者。
- マクガイア中佐
- 宇宙ステーションの基地司令官。
流星の衝突に対処するが、損傷が激しいため大部分の要因を地球に帰し、自らは保守作業のためにステーションにとどまる。
アルジャーノンに体を乗っ取られるが、彼らの地上降下を防ぐためCRVの操縦システムを自ら破壊して死亡する。
- ミルズ博士
- オーストラリアの研究所に勤務する海洋生物学者。
米軍によるアルジャーノン捜索に協力する。海の活性度の異常な動きを観測する。
- モビー・ディック
- オーストラリアの海に住む巨大な魚(ポテトコッド)。
茶褐色の藻類との共生で酸素濃度が低下した海を生き抜き、河崎が茶褐色の藻類の研究を始めるきっかけとなる。
- ラミル
- ビオの母親。
獣害の被害にあった村を脱出して難民となっているところで朝倉らの調査隊と出会う。
その後、夫のダヤンを取り戻し、家族で朝倉らと行動をともにする。
- レノン博士
- 宇宙医療の専門家。
国際宇宙ステーションの救援ミッションから帰還した汐美を診察した医師。1年後、宇宙軍のアドバイザー(コーディネーター)となる。
パンドラ2への攻撃を決断しようとしたギアリング大佐を押しとどめ、朝倉の提案どおり72時間の攻撃猶予を与える。
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