人名録 - 法皇の親衛隊


安城寺成則
 陸軍参謀本部の密命を受けて北京に滞在している予備役将校。
 チベットへの潜入工作を図っており、護照を持って旅に出る尭雲を利用しようとするが断られたため、尭雲を殺害して護照を奪う。
清河
 外国人総退去の清国政府の通達を受けて日本公使館に集合した在留邦人。
 同郷の笹原の面倒を見る。在留期間が長く貿易商社勤めのため、人脈が広く事情通。
笹原銑十郎
 北京の在留邦人。
 日本で食い詰めて北京に流れ着くが、仕事を見つけられないまま流浪の日々を送る。安城寺の命令で蔡とともに薄田尭雲のチベット行の後を追うが、逃亡し尭雲と行動を共にする。尭雲が殺害され、安城寺らと行動を共にする部隊に連行される。
杉山彬
 義和団運動で殺害された北京日本公使館の書記生。
薄田尭雲
 北京に住む日本人僧。
 不正に入手した護照(通行許可証)を持ち、チベットへの旅に出るが、途中の西寧城で安城寺に殺害される。
蔡(チャイ)
 安城寺の部下の中国人。
 チベットに向かう尭雲を笹原とともに追う。変装がうまく巧みな手管で周りを欺き、自分の要求を通す能力に長けている。笹原が逃亡し尭雲が殺害された後、安城寺とともにチベット行きの方法を模索する。
曽(ツァン)
 西寧の博打場にいた郷士おちの男。
 博打の才能はないが詐欺師の能力があり、護照をめぐる動きを利用しようと笹原の後を追う。
ンガワン・オルゴイ
 ブリャート蒙古の高位ラマ。
 薄田尭雲の持っていた護照の正式な持ち主。

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