人名録 - 平成悪党伝


か行 さ行 な行 は行 ま行 や行


か行

笠谷美由紀
 → 美由紀
玖珂寛治
 大倉建設社員。28歳。
 吉岡課長に反発して出社拒否をしていた時に、街で喧嘩を売って叩きのめした花瀬から拳銃をもらう。梁川とともに談合破りのプロジェクトを命じられる。梁川が襲われた後、会社の意向を無視して梁川襲撃の犯人を突き止め、彼の作成した資料を守る。美由紀に説得されて資料を会社に戻すが、この事件の後取締役会から直接命じられる仕事以外には仕事もせず、会社に居座りつづける。
栗原社長
 イワキ工業の下請け会社、栗原工建の社長。
 イワキ工業の違法行為を引きうけており、過去には梁川の会社を倒産させてその重機を奪っている。談合行為をまとめた梁川の資料を奪おうとするが、沢田部長に先を越され、誤解した玖珂らに襲われ、花瀬にゆすられる。
栗原敏明
 栗原社長の甥。
 未成年のころから何度も暴力事件を起こしている。傷害事件の刑を終えた直後に栗原社長の名で小坂社長の娘を強姦する。玖珂花瀬に襲われて拷問を受け、強姦事件を白状する。
小坂社長
 イワキ工業の下請け会社、小坂拓建社長。
 非合法な活動が目にあまる栗原土建に代って急成長したが、それをうらんだ栗原社長の甥に娘を強姦される。

さ行

沢田部長
 大倉建設営業本部部長で玖珂の上司。
 大倉建設の幹部の中で例外的な辣腕家で仕事でも趣味でも優れた能力を持つ。玖珂のことを相談に来た美由紀を自分の愛人にしようとする。梁川の資料を奪うため、梁川や玖珂、美由紀をヤクザに襲わせる。玖珂から資料を返されるが、自分は須藤所長の策略で離島の現場に飛ばされる。
杉田千里
 梁川の娘。
 梁川の会社があった市内に嫁いでいる。父親譲りの気丈な人物。梁川の看病をしていて、玖珂の見舞いを受ける。会社の対応と違い誠実な玖珂を信用し、梁川の資料を預ける。
須藤重治
 イワキ工業の地方事務所長。
 現職の知事や市長との間に太いパイプがあり、公共工事の談合のまとめ役として絶大な影響力を持つ。大倉建設の人事にまで口をだし、沢田部長を左遷させたりしていたが、梁川の作成した資料により贈賄で逮捕される。

な行

西島
 玖珂の同期入社の同僚。
 沢田部長の命令で意識不明の梁川の書類を奪うために、意識不明の梁川を置いて梁川の妻を自宅に連れ出したり、玖珂の居所を突き止めるために美由紀の見張りをしたりする。

は行

花瀬
 うだつの上がらない四十過ぎのヤクザ。
 玖珂に叩きのめされたのを機に、彼に拳銃をあげてヤクザから足を洗おうとする。のちに栗原敏明を脅して情報を入手しようとする玖珂に協力し、栗原社長から金を脅し取る。
花山
 玖珂花瀬のことを誤って呼んだ名前。
伏木
 花瀬に借りがある。

ま行

美由紀
 笠谷美由紀。同じ大倉建設営業三課で働く玖珂の恋人。
 普段は物静かだが、何かあると驚くほどの行動力を見せる。玖珂のことを相談した沢田部長に言い寄られる。梁川の資料を持った玖珂をおびき出すためにヤクザに狙われる。玖珂を説得し、資料を沢田部長に返却させる。のちに玖珂と結婚し、結婚後も仕事を続ける。

や行

梁川
 大倉建設の嘱託の老人。
 普段は風采の上がらない老人だが、かなりの修羅場をくぐりぬけてきた威厳のある人物。談合破りの仕事を玖珂とともにおこなう。須藤所長の贈賄の流れを資料としてまとめて栗原土建に揺さぶりをかけるが、沢田部長の指示で襲われ、意識不明となる。作成した資料は襲われる前にマスコミなどに流していたらしく、のちに須藤所長の逮捕につながる。
吉岡課長
 大倉建設営業三課課長で玖珂の上司。
 上司からの命令は忠実に実行するが、やりたくないことは巧みに回避する小人物。
 絶え間なくしゃべり続ける奇癖を持ち、説教が始まるととまらない。官庁で自分が無理につくった雑用を玖珂に押し付けようとして、結果的に玖珂の無断欠勤をまねく。

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