高知県の西の端に位置する柏島まで車で6時間はかかる。行きはともかく帰りの行程を考えるととても自力で行く気にはなれない。最寄りの宿毛駅からでも車で1時間はかかることを考えると……。
今回はダイブショップC.A.A.Nの14周年記念バスツアーに参加した。参加者とスタッフを含め総勢15名がマイクロバスで20時頃に明石を出発し、PARADIに到着したのは2時を過ぎていた。橋ができ高速が伸びトンネルが完成してもやはり遠い。
さすがに夜の宴会もなく、「さあ。明日は元気に潜るんだい」と思いながら寝る前に顔を洗っていたら、腰がぴきっと、あれ??
なんだか、動かしてみると右腰が痛いかもしれない。横になっても、痛くないような体勢を探さないと眠るのがちょっと辛い……かも。どうしてこんな時に、と思いながらやっとのことで睡魔に救われる。
2010. 3/28
後浜6番、勤崎、後浜2番
朝起きてみるとやはり右腰が痛い。曲げることが難しいく、歩くのもそろりそろりと腰を曲げないように移動するしかない。
周りからは「無理せずに部屋で寝ていたら」などと揶揄されるが、わざわざ柏島まで来て部屋で寝ているなんて馬鹿なことはしたくない。きっと水中だと腰には負担がかからないだろうと、とりあえずは潜ってみることにする。
セッティングから背負うのまで一人では難しい、というかここで無理して動けなくなると周囲に迷惑がかかるのでバディやガイドに頼ってしまう。
エントリーまでは手助けがいるけど、水中に入ったとたん「うん、浮力って偉大ね」と実感。ちっとも痛くなくて快適である。
ピグミーシーホースやイロイザリウオ、細かなエビやらウミウシを見たはずだけどカンナツノザヤウミウシが確か砂地にいたのを覚えているくらい。
水中ではよかったが器材を背負ったまま船に登るのは無理なので、器材は水中で外して船上へ。残した器材はバディやガイドが運び上げてくれた。感謝。
勤崎にもピグミーシーホースがいる。なんだか最近は柏島のどこに潜ってもピグミーシーホースが居るんじゃないかという気になってしまう。
ここ数年でピグミーシーホースが増えたように思えるけど、以前は居なかったわけでなく単に「こんな生き物が居る」なんて思わず探していなかっただけじゃないかな。
だいたい柏島は小さくてここでしか名前を聞かない種類が一杯。
海中で見せられても小さすぎて普通の種類と何が違うのかよく分からないことも多いけど、これが営業努力というやつなんだろうな。
そういやイナズマヒカリイシモチはどこで見たんだっけかな。
初日の3本目はヒレボシミノカサゴやキンチャクガ二なんてものも居たけど、ものすごく写真の撮りやすい(滅多に動かない)クダゴンベとゴルゴニアシュリンプがメイン
。
後はどこにでもあきれるほど居たキビナゴの群れか。
ダイビングの後は美味しい夕食&宴会に突入。14周年記念のケーキや、お祝いの文字が刻まれたラスクがあったりと賑やかな宴会だった。
明日には腰が良くなっているといいな、と思いつつ就寝。
2010. 3/28
民家下、ストーンウォール
目が覚めた瞬間は腰の痛みもなく、「やった!」と思ったが、起き上がってみたらやはり痛みがなくなっていたわけではなかった。でも昨日よりは少しはまし だしバディやガイド手伝ってくれるから、もちろん潜る。
今日はエントリーしてすぐに集合写真の撮影、その後はやはり小さいもの探し。
ピンクスクワットロブスター(サクラコシオリエビ)やトウアカミドリガイとかニシキウミウシ、コガラシエビなどが居たらしいがよくは覚えてない。
潜ってすぐの頃は曇っていて水中もあまり明るくなかったが、エクジットすることには日差しも出てきていい天気になってきた。
最終はサンゴが綺麗な松島へ向かうが、釣り人が居たためストーンウォールに潜る。
ここにも小さいものが居たはずだが、巨大なヒラメや巨大なタコのペアなどを見ながらまったりとすごす。
腰は徐々に良くなっているはず。そうでなくても、何とか5本も潜ることが出来たので一安心。せっかく半日かけて柏島まで来たのに部屋で寝ているのはとっても悲しい。
おまけ
帰りのバスで
は、なによりも「どういう姿勢でいたら腰に負担がかからないか」を考えバディも余所に追い出し一人で二人がけの座席を占領する。ただ、結局は普通に座っているのが一番ましだったようだ。
柏島を昼すぎには出発したおかげで、明石は21時到着。その後、自宅まで何とかその日のうちに帰りつくことができた。