昨年に引き続き西表島へ、というか今回の目的地は西表島ではなく仲之神島東の根だ。
しかし台風こそいないものの、台湾の南には熱帯性低気圧が発生していたりして、海況や風向きなどの条件が悪くて適わなかった。
2009. 7/10
インダビシ西
明石を6時前に出発して、西表島に到着するのは14時過ぎ。 港に放置してある車でいったん宿へ向かい、準備をすまして港へ戻るとすでに15時。ポイントに到着しエントリーしたのは16時前。
ブリーフィングでは「ほんの少ししか居ません」と言われたガーデンイールが何匹もニョロニョロと砂地から頭を出している。
その後はアカカククリの幼魚に成魚、特大のキツネアマダイ、誰にも見向きもされないバイカナマコゴマモンガラの強襲(といっても横を通り過ぎていっただけだが)と通り過ぎていくインドカイワリなどなどのいつもの西表の海。
初日で平均水深6mと浅かったし、ウェットで潜るのも久々だから調子を取り戻すまでに時間もかかるので、チェックと練習もかねて75分。
エグジットしてくると17時を大きく過ぎている。
頑張れば出発日に2本潜れるかもと考えなくもないが、無理はしない方が良いのだろう。
2009. 7/11
埼山アザミ西、舟浮黒真珠前、ハトマ北西
なんだか風が強い、風を避けて西表島の西側のポイントへ行くことに。
サンゴの白化現象やオニヒトデによる被害が増えているが、埼山のサンゴはまだまだ元気だ。サンゴが元気で綺麗なのは良いことだけど、ウェイトが軽めだったりするとエントリ直後にどこにも手をつくわけにいかずスキル不足を痛感させられることになる。
とりあえず安定してしまえば、流れのない海をゆったりとサンゴの少し上を移動するだけ。
綺麗なサンゴとカスミチョウチョウウオ群れと、いかにも沖縄、いかにも西表島を思わせる風景が延々と広がっている。
黒真珠前はとにかく浅い、途中の一番浅いところでは水底に立つと頭が水面に出てしまう。
そんなポイントをエントリー直後から丹念に小さいものを探しながら少しずつ、少しずつ移動していく。このままだと最初から最後までボートの見える位置に居るのではと、少し不安になるくらい少しずつ移動していく。
マンジュウイシモチ、アカククリ、ハタタテギンポにテンジクダイ。
浅い海を小さい生き物を見つけながら長時間、少しずつ移動するのがTAKE Diving Schoolの真骨頂なのか。
ハトマの北西も同じようにサンゴの群れの上を小さきものを探して過ぎていく。夕方のトンネル、特に真っ暗コースはなかなか良いぞ。
そういえば朝一番で、出航の準備をしているボートの横に数センチしかないバラクーダが居た。
2009. 7/12
トカキン曽根、中野沖、お花畑(ナイト)
ポイントに到着すると水面からもわかるらしいグルクンの群れ。ボートの上からマスクを付けて水中を覗きこむだけでグルクンの大群が見える、イソマグロも居るらしい。とっととグルクンの大群の居る海に入りたいが流れが強すぎるため、潮の流れが
緩むのをしばし待つ。
流れの中を、昨年と同じようにアンカーにかかった潜行用の2本のロープ(今年は少し進歩して、どちらのロープを使っても大丈夫になったらしい)を伝って水底へ。残念ながら潮の流れが変わったときに水面近くに居たグルクンとイソマグロはどこかに行ってしまったらしいが、そ
のことを意識する余裕はあまりない。
水底に到着すると、振り向きながら潜行してくるダイバーをビデオにおさめる。こういうときは小さくて片手で扱えるビデオが良い。
流れは一瞬緩まっただけで、どんどん違う方向から流れてくる。水底を這うように進んで行くと、目前にいきなり現れるカスミチョウの群れとグルクンとツムブリとか。
流れに逆らっているとエアの減りが早いので40分ほどで浮上を開始する。エントリーの時に比べてもかなりの激流で鯉のぼり状態で浮上する。
中野沖では、潜行直後に水面を移動するアオリイカの群れを見た以外は、幼魚が中に群れているサンゴがまるで幼稚園のよう。越えても越えてもいつまでも続くサンゴが群れる風景。これだけサンゴが元気なのサンゴの美しさも素晴らしいのだが、それでも同じ風景が延々と続くと飽きてくる。
船の下に戻ってきたときすでに潜水時間は60分を過ぎていたが、そこからフリータイムの開始。
ところでユキンコボウシガニってなに。
次はナイトなので、しばし宿で休憩。この隙に「ワンピース」を制覇する。
ナイトはお花畑。
昼の明るいときでも、これだけのサンゴがあると潜るのに緊張する。ましてやナイトとなると見えない分だけ余計に気をつかってしまうので、なるべくサンゴから離れた場所に居ることにする。
一人離れているのも飽きてきたので、集団の少し横をナイトらしい写真でも撮れないかと実験しながらついていく。サンゴの下で寝ているウミガメを発見したが、人を呼びに行
くとほんの5m程度なのに完全に位置を見失ってしまっている。しばらくしたら目を覚ましたのか彷徨いているのが発見される。
最後は巨大なコブシメ。予定は60分のはずだったが、コブシメで遊んでいる間に60分がとっくに過ぎていることに気がついたようだ。
2009. 7/13
舟浮4番ポール、サバ埼東、網取ガーデンイール
さらに風が強くなり、海況はあまり良くない。
4番ポールは他のポイントが潜れないときに潜るポイントらしい。
潜る前に後のチームが居るから決してニチリンダテハゼを引っ込めないようにと強く注意をうける。
途中でハタタテシノビハゼに立ち寄りニチリンダテハゼへ。他にもオドリハゼ、パンダダルマハゼなど引っ込みやすい連中に注意しながら潜る。
サバ埼は浅場で見られるアカネハナゴイと婚姻色のスミレナガハナダイ、それに和風のサンゴ。ブリーフィングで和風のサンゴと聞いたときにはまったくイメージがわかなかったが
、実際見てみるとたしかに「和風」という意味もわからなくない。
それとここではシュノーケリングでもスミレナガハナダイが見られる珍しい場所だ。
最後は砂地でガーデンイール。
ここには数匹の黒いガーデンイール(珍しい)が居るらしく、黒いガーデンイールを3匹見ると幸せになるとかなんとか。行きはガーデンイールに気を遣って進むけど、帰りは気がゆるむのか砂地の上をつい移動してしまうと刈り取るようにガーデンイールが引っ込んでしまう。
連日のようにスコールがやってくる。
ボートの上のスコールはそれなりに気持ちも良いけど、最終日は機材が乾かなくて困る。BBQの最中にもいきなり降りだしたし。
2009. 7/14
最終日は潜れないので、部屋の中でなんとか乾かした機材をまとめて発送の準備。おそらく日本で一番だと思うパイナップルとマンゴーを無人販売所で入手し、その後は
早々に石垣島に戻る。
石垣島で昼食と土産を買って、那覇経由で神戸空港へ。
雑感
合計で総潜水時間がおよそ660分。比較的浅場ばかりだったとはいえ、ほとんど70分を越えるダイビングというのは…。昨年も、それ以前もそうだったし長時間のダイビングと小さいものへの極端な愛とが西表島のというかTAKE Diving School のスタイルなんだろう。
ところで西表島が一番気に入っているのは間違いないが、それでも少し飽きたような気がする。きっと数年くらい間をおいてから再来することになるだろう。