柏島
(2005.08/27-28)

ダイビング分科会:ほらふきクラブ

 今回は25日木曜夜から出発して26日にのんびりと潜る予定だったが、台風12号が接近していたため出発を延ばし通常通りの金曜夜発となってしまった。しかし25日は明石海峡大橋も通行止になることなく、雨すらロクに降らなかった。PARADIのログによれば、25日は普通に潜れていたらしいので、金曜も何事もなかったのではないだろうか。
 出発は19:30の予定だったので帰宅した相方を待って急いでショップに行ったが一人が集合に遅れたので結局出発したのは20:30になってしまった。高知県の柏島は、明石からだと四国のちょうど対角のはじっこなのでかなりの距離がある。途中休憩を数回入れて、現地に到着したのは深夜2時。
 高速が延びたり、柏島までの山越えのトンネルができたので、以前と比べたらかなり早く到着できるようになったのだ、これでも。

2005. 8/27

後浜6〜5番、勤三崎、竜の浜、竜の浜(ナイト)
 初日はナイトを含めて4本。

 一本目は後浜6番ブイからエントリーして、5番付近まで移動。
 エントリー直後、数日前にみつかったチョウチョウコショウダイの幼魚を観察。体長数センチの白と茶のブチ模様の幼魚は激しく体をくねらせて泳ぎ回るので、デジカメで撮ろうにもなかなかうまく撮影できない、らしい。あまりにもめまぐるしく動くので非常に撮りにくい被写体だったそうだ。
 「ここはやっぱりビデオだぜ」という意見がここでもおこる。つい2週間前の串本でイルカやカンパチトルネードに遭遇したときも思ったことだけど。
 5番付近でヒレナガネジリンボウを見てからの帰りに、何かにいきなり頭を小突かれる。思わず見回すと、いかにも根性の悪そうな顔をしたミツボシクロスズメダイがこちらをにらみつけていた。

ヒレナガネジリンボウ 根性の悪そうな顔をしたミツボシクロスズメダイ

 次の勤崎ではアケボノハゼのペアが水深35m付近でホバリング中。水深30mを超えているのに透視度がいいせいか明るくて、ライトなしでもアケボノ特有の赤紫の色がきれいに見える。ただし最大水深37mと非常に深いため、ダイコンとにらめっこしながら、デコが出る前に徐々に深度を上げていく。途中、金魚すくいにちょうどいいくらいのキンギョハナダイのメスが、岩場の陰にたくさん群れていた。
 最初の2本で特筆すべきなのは、この日の海況である。
 1本目の港を出る前から風の具合が気になっていたのだが、いざ船がでてみると予想以上に海は大荒れ。PARADIの船は平底船なのでバンバンと跳ねるように進む。いつ跳ね飛んで海に落ちてしまうかわからないくらいで、最初床に座り込んで落ちないように足を踏ん張っていたが、これは逆効果でバンバン跳ねる船底でおしりを強打してしまった。こういうときには立っているか、座るなら正座をして船の跳躍にあわせておしりを浮かすほうがダメージがないのである。が、時すでに遅し。1週間経った今でも、おしりを床につけたV字バランスができないくらいにダメージが残っている(;_;)
 ちなみにエントリーしてしまうと、海中はうねりもなく快適だった。だが、私たちが潜っている間、船の上で待っていたPARADIのスタッフは海面があまりに荒れていたので船酔いしていたらしい。まあ、1時間もあんな海の上で待っていたら、無理もないけど。

 勤崎から戻って、私がすみっこで昼寝していたときに、謀議はなされていた。
 次は、私のバディの300本目の記念ダイブだった。そして、水中で「300本」の人文字ができないかという話にな り、バディが「こうこう、こう並べば300になるやん」と自分で人文字をデザインしてしまったらしい。
 そして、砂浜である程度深度のとれる竜の浜でやろうということになったのだ。まずは陸上で各自のポジションを決めてリハーサル。周囲のお客さんたちから、いきなり何を始め るのかと奇異なものを見る目で見られてしまった。
 竜の浜は、船の出る桟橋から反対側の湾内なので、波もなく穏やかである。
 人文字で一番面白かったのは、文字を作ろうとじたばたともがいている場面を見ることだった。 私は人文字のメンバーではなく、完成後に一緒に写真に収まればよいだけだったので、一部始終を見学していたのだが、フィンをつけた足がなかなか水底に沈まなかったり、 思うようにお互いの足がつかめずダンゴ状になっていたりして、うまく形が作れず苦労していた。
 完成した人文字を写真に納めたのはワイドにセットしたカメラを持ったKくんである。デジカメでとった写真では一応意図はわかるくらいの出来だったので、一眼レフでとった写真の出来が楽しみである。

3 0 0 本

 ちなみに「300本」と人文字を作るのに必要な人数は8人。「本」の部分を担当した2人はその後「『ポン』コンビ」と呼ばれるようになり、他の人の記念ダイブにも参加するようにと、 関係者から命じられていた。
 で、肝心のダイビングはというと、まあそれなりに。コロダイの幼魚がやたら多かったのが印象的だった。
 ナイトでも同じポイントを潜ったのだが、ナイトの方が面白かった。
 竜の浜と言えば何年か前までは柏島でも屈指のハゼの多いポイントだった。しかし、上の崖での工事が始まってから、どうも海中の環境が変わったらしく、あれほどいたネジリンボウやミジンベニハゼなどのハゼ類がすっかり姿を消してしまったそうだ。
 工事によってアクセスが良くなったのだし、なんとも複雑な気分である。

2005. 8/28

民家下、後浜1番
 朝食前に1本目、朝7時出航の早朝ダイビングとなる。
 まずは、1サービスに1日1回しかエントリーできないという民家下に直行。ここもハゼ天国で、水深30m付近にキツネメネジリンボウやヤシャハゼになかなか引っ込まないヤノダテハゼなどハゼだらけ。しかし、昨日ナイトも含め4本も潜っているのだから窒素も溜まりまくり。あまりゆっくりもしていられない。またまたダイコンをにらみながらの、かなりスリリングなダイビングとなった。
 2本目の一番近い後浜1番ブイにはイロブダイの幼魚がいる。まずはその探索となるが、エントリーしてすぐのブイの真下にいた。わずか1cm程度の大きさ、白い体にオレンジの顔。体をくねっと曲げてふらふらと泳いでいるのが、なんともかわいい。
 深度を下げていくと、サーモクラインが見えてきた。そこから下が低い水温なのである。その低い水温のあたりにキツネメネジリンボウなどのハゼ類が顔を出している。しかし、サーモクラインのせいで、蜃気楼のようなもやもやのむこうにいるホタテツノハゼは目前なのに黒い塊にしか見えなかった。(^^;)
 最後は5m付近で各自自由行動の安全停止状態。みんなあちこちで石をひっくり返してみたり、隙間をのぞき込んだりしている。
 そして半数は(某番組で見事なバブルリングを見てからちょっとブームな)バブルリングを作って遊んでいた。
 そうこうしているうちに肌寒くなってきたので、わたしとバディは早々に(?)エギジットした。
船にあがった途端、
「長いよ〜」と船の上で待っていたPARADIスタッフの声。
 そうだよなぁ、最後にエントリーして最初にエグジットした私でも66分だし。
「みんな、下でバブルリング大会してるよ」と言ったら、
「そんなこと、柏島まできてせんでも〜」との答え。
そりゃそうだ。

 今回初参加のMくんはとても美しいバブルリングを作ることが出来る。それにたいして、今回しょっちゅうバブルリングの練習をしているのに、なぜかイントラのYさんはちっとも上達しない。この差はなんなのだろう。
 M君曰く「横隔膜から息をはく」が極意だそうである。今度、何もここでしなくてもと言われないようなところで練習してみよう。

そこそこ美しいバブルリング

 サービスに戻って器材を洗って、シャワーを浴びて着替えと昼食。
 その後、生乾きの器材をしまって、一路明石への帰路につく。
 帰りに水車亭によって試食三昧したり。吉野川ハイウェイオアシスで徳島アイス(だっけ?)というバニラアイスに暖かいサツマイモのマッシュをのせたものを食べるなど、おやつ三昧ののち、21時前に明石に到着した。



●ダイビング関連に戻る