2005. 1/ 7
今回、私だけが金曜日に休みをとって串本に先発。
明石を8時に出発してJRで大阪・天王寺を経由して串本に向かう。天王寺で昼食用のサンドイッチとお土産のシュークリームを仕入れてオーシャンアローに乗車。ゆっくり本を読んだりコーヒー飲んだりできて快適な旅だった。JRもダイバー用に串本までの夜遅い電車を走らせてくれたらいいのに。(新大阪22時頃で1時くらいに着くとか。ダイバーだけでなく釣り客も嬉しくないか?)
12時に串本駅に着くと、サービスののんちゃんが迎えにきてくれていた。聞けば正月明けで今日はまだサービスのスタッフはのんちゃん一人とのこと。
「てことは」(ニヤリ)
「てことです」(ニコリ)
二人でやりたいほーだい!
やったー、どこに行こうかな〜、ポイントリクエストできる〜
「礼子さん、食事すませました?
ボートだと13時にでないとエギジット15時に間に合わなくなりますので」
「だいじょーぶ」
そう、この時期はエビ漁のために、ダイバーは15時までのエギジットを義務づけられている。
勢い込んでサービスで着替えやら準備をしていると、船頭さんから電話で「昼からかなり強い風が吹くようなので、ボートは不可!」と連絡が入った。
あらら、でも私には密かにリクエストしたいポイントがあったのだ。紀伊大島・須江の内浦ビーチである。
内浦ビーチは冬場だけオープンの期間限定ポイントである。ここは結構珍しいマトウダイがカワハギかと思うような感じでうろうろしていて、ほかにもハナイカやハンゴンベ、そしてアジやカマスの大群など魚影の濃いポイントである。
早速電話で須江のダイビングセンターへ予約し、ポイントに向かう。車で15分ほどで内浦ビーチに到着。ビュービュー風が吹いているけど、内湾なのでダイビングに影響はない。何人か潜っているらしく防波堤の端のエントリーポイント付近で浮いてくる泡が見える。この悪条件の中、釣りをしているおじいちゃんがいた。
「つれるのはカワハギばっかりでさー、ええ魚がおらん」
ときっつい和歌山弁(串本弁?)でニコニコと話しかけられた。おじいちゃん、もしかしてそれはマトウダイではないかい?
いざ水中に入ってみるとかなり穏やか。
ゴロタを抜けると結構細かい砂地が続く。そこかしこにクサハゼやエビなどがぴょこぴょこしていて、面白い。放棄されたと思われるカゴやなぜか掃除機が落ちていて、カゴの上にはオキゴンベが居座っていたりする。レアといわれるキサンゴカクレエビをなんとかカメラに納めようと二人で苦闘するが、いかんせんクローズアップレンズもつけないデジカメだとやはり限界が。いや、やっぱり私の腕の問題かも。(後で見たキサンゴカクレエビはピンぼけだった)
防波堤近くのテトラポットあたりはマアジやカマスの大群で覆い尽くされており、今回はそれにムツの大群も加わっているので、圧巻である。テトラの隙間にいつものハナゴンベ。完全にダイバー慣れしているらしく、近寄ってもほとんど逃げない。どうもこいつは去年からいる個体のようで、一回りくらい大きくなっているような気がした。マトウダイはこのテトラの付近やそこかしこでゆらゆらと泳いでいて、レア感まるでなし。初めてみたときにはうれしかったけど、最近は「はいはい、じゃあ1枚撮りますよー」てな感じでシャッターを押している。
エギジット近くになると岸壁のあたりにソフトコーラルやキンギョハナダイの群れ、そしてなぜかクロユリハゼの幼魚。だらだらと続く砂地をのーんびり潜っていたら、最大水深がなんと26m、約45分の潜水時間となった。
内浦から帰ってきてサービスで休憩した後、赤鯱前ビーチも潜っておこうということになり、エントリー。
祠からいつもと逆のコースをとりオオスリバチサンゴへ。ぐるっと一回りしてなまこ広場までくるとのんちゃんが巨大ツマジロオコゼを発見する。手のひらより大きな個体で、本当にツマジロかと思った。平均水深4m弱なので、結構疲れたためか、ウェイトが不足気味で、浮き上がるという不様なことをしてしまった。
2本潜り終えた後、2人でのーんびりしていたら、となりのオレンジハウスの中井くんがやってきたので、3人でシュークリームを食べて、中井くんのボートの修理の話やボート免許の話で盛り上がる。
のんちゃんもはよ免許とれよということになった。勉強しようね>のんちゃん
とっぷり日も暮れたので温泉へ行くが、目的地のぼたん荘についてみると休館日らしく真っ暗。しかたなく浦島ハーバーホテルへ移動。ゆっくり湯船につかって暖まった後、スーパーに寄って買い物をしてから、2人で夕食を作って遅めの夕食。
金曜夜発のメンバーが来るまで、ログつけなどしていたが、だんだん眠くなり、2人ともいつの間にか床に突っ伏していた。深夜12時にどやどやとみんながやってくる。こうして私とのんちゃんの2人のやりたいほーだい初日は終わった。
2005. 1/ 8
今回、串本で写真を撮るぞーと息巻いてきたのはコーノくんである。串本町フォトコンテストに応募するべく、カメラのセッティングに余念がない。
ひたすらリクエストは絵になるところということだった。
だが、この日の1本目の塔の沖にエントリーした途端に彼の額に「怒」マークが付いたのは間違いなかろう。それくらい透明度は悪かった。彼はワイド向けのセッティングをしていたのだから。シラコダイやイサキの群れではインパクトもなく、カメラはデッドウェイトと化していた。
2本目は串本の冬季限定ポイント、名物アンドの鼻である。
ここはクロホシイシモチの大群が主のアザハタの根に群れており、根の中でエビにクリーニングされているウツボやアザハタがみられる。ここはじっくり根に張り付いてエビやケラマハナダイなどを観察。人気ポイントなので次々とダイバーのグループがやってくる。
ビーチで潜るという人間もいないので昨日休みだったぼたん荘へ。温泉にゆっくりつかったあと、ビールを飲む人、アイスクリームを食べる人などそれぞれ。宿に帰って夕食のすき焼きは最後にご飯まで入れて堪能。
ダイビングツアーに行っている間は絶対やせる要素がないよなぁ。
深夜またまた12時に土曜日発のメンバーがやってきて、部屋は全室満杯となった。真冬のダインビングツアーでこれだけいっぱいの人が来るというのもすごいなぁ。
2005. 1/ 9
ツアー参加が増えて、船は昨日とうって変わって満員状態。なので私たちのチームは船尾からエントリーすることに。これが意外と高さがあり、「あーれー」という感じで水面に到達する。あとでみんなに聞いてみると
「水面まで遠かった〜」
「頭痛いし、マスクがずれる!」
とのこと。私もなんかいつもより水面にたたきつけられる痛さを感じた。面白いけどね。
潜ったポイントはアンドの鼻。昨日と同様アザハタの根でクリーニングされるウツボやアザハタの撮影を試みるが、思うときにシャッターが切れなかったりで、悪戦苦闘。
「この、ウツボの、口元にいる、クリアクリーナーシュリンプをぉおお」
と思ってシャッター押してもなかなか思うような写真は撮れない。粘って粘った潜水時間50分。相変わらず私たちは意地汚い。
2本目は初日と同様に風がでてきたので、予想通りに内浦ビーチへレッツゴー。見たもの初日と大差ないが、ハナハゼの幼魚の群れがかわいかった。ここでもまるで我慢大会のようにエギジットポイント付近で粘るダイバー続出。
「だって〜エアあるしー、Aさんまだその辺にいたから、大丈夫かなぁっと」
結局潜水時間55分。(--")。
2005. 1/10
今年初めてとなるグラスワールドへ。
アンカーロープを伝って水底までいく。チームのメンバーが降りてくるのを待つのだが、私のバディが見えない。あれれ?おかしいなぁ。ガイドのAさんもスレートでどうしたのか聞いてくる。Aさんが水面までいってまた戻ってきた。スレートで
「大丈夫、船にいました」
とのこと。
後から聞くと、フィンが両方とも外れてしまい、それを追いかけて再度装着している間にすっかり息が上がってしまったのでダイビングを中止したとのこと。確かに流れているところでフィンを装着するのは死ぬほど大変だ。私も与論島でやらかして、隣にいた人につけてもらったので事なきを得たのである。フィンはエントリー前にはしっかり装着してたか確認しよう。
グラスワールドはキビナゴの大群が見事だったが、それを追ってやってくる大物は、、、いなかった。残念。
2本目、住崎からエントリーして備前のプチアザハタの根に向かう。途中ネジリンボウのペアを見に行くが、このペアが珍しくちぃぃっとも引っ込まない。水温16度だというのに元気に穴の上でホバリングしている。さすがにガイドもあきれたらしい。先を急ぎたかったのに、ネジリンボウが精一杯サービスしてくれるものだから、みんな動こうとしなかった。従って後から全員がDECO寸前。アザハタのいる根にきたときには、あと何分〜?という状態だった。ちなみにこの根もアンドほどではないが、アザハタと一緒にキンメモドキやネンブツダイなどが群れており、根の付近にはスザクサラサエビやクリアクリーナーシュリンプなどがみられた。
こうして4日間で都合アンドの鼻に2本潜ったのだが、この数日後アンドの鼻はクローズとなってしまった。どうも定置網の設置のために閉鎖されることになったらしい。今冬は思いの外早いクローズだったので、今回2本潜れてラッキーだったかも。
4日間充実したダイビングを堪能できて、よかった。特に初日、貸し切り状態だったのが。また今度ショップのツアーから先行していこうかな、と目論んだりして。(^^;)。