串本
(2003.10/10-13)

ダイビング分科会:ほらふきクラブ

2003.10/10

 先発隊は串本までもう一息か・・・という頃に新大阪に到着。今回は半日遅れて電車で現地合流のため、串本ではそろそろ宴会タイムと思われる頃にホテルにておとなしく就寝。天気予報では週末崩れそうなことを言っていたけど、何とか持って欲しいなぁ。
 先発隊(というか明石出発組)は日付が変わる頃に串本に到着。週の後半から崩れだしときおりばらつく雨と、海岸に打ち寄せる波に若干の不安を抱きながらも宴会は必須。

2003.10/11

 朝一番の特急で串本へ向かう。白浜を越えたあたりで雨粒が車窓を打ち始めた。ああ、やっぱりと思うものの、これくらいの雨なら先発隊は1本目に行っているはず。しかし、途中で見える海は結構波がありそうでちょっと不安になった。
 サービスについて間もなく1本目を終えた面々が戻ってきた。「グラスワールド」へ行ってきたらしい。水面はちょっと荒れていたけど、水中は思いのほか綺麗で楽しめたとのこと。それを聞き、期待を込めて2本目から合流した。
 2本目のポイントは「住崎」。たまには違う組み合わせでということで、お魚ラブな先輩が今日のバディ。潜って早々に丸っこくて小型のエイを教えてもらった。途中、水色で1cm程の寸詰まりなウミウシを発見。が、バディもガイドも前にいて呼んでも気づいてくれない。ウミウシが気になるものの追いかけなきゃとあせっていると、後続の別チームが到着。そのガイドがボードに「ムラサキウミコチョウ」と書いているのを見て、やっと満足して慌てて追いかけた。後で聞いたら、串本では時期になると一番よく見かける種で珍しくも無いそうなんだけど・・・私は初めて見たんだもん。かわいかったんだもん。ちょっとくらい気になったってしょうがないよね。
 この後、大きな根の岩の隙間にミナミハコフグの幼魚を発見!写真でしか見たことが無くて、ずーーっと会ってみたかったのだ。黄色に黒の点々のちっちゃな体が一生懸命泳いでいる。かわいーー!!感動!!と夢中で覗き込んでいる間にバディの顔を蹴飛ばしてレギュレーターを引っ掛けてはずしてしまったらしい・・・。ごめんなさい。
 時間もあるし、もう1本潜りたいと「オレンジハウス前」のビーチへ3本目に出発。このポイントはちょっと沖へ出るとスーパーサンゴと呼ばれるすごい珊瑚が広がっているらしいのだが、こちらもまだ見たことが無い。出発前に居残り組の先輩から、「途中の罠に引っ掛からず目的地までまっすぐ行くように、掛かるなら帰りに」との忠告を受けた。潜って納得。一面のナマコが私を待ち構えていた。ナマコと見るとつい寄って行ってしまいたくなる所だが、先輩の忠告を思い出してグッと我慢、なんとか無事に珊瑚にたどりついた。
 さすがスーパーと呼ばれるだけあって、延々と珊瑚が広がっている。一見薄い板の重なりが続いているように見えるが、近くで見ると確かにちゃんと珊瑚である。あっちこっちの隙間からウツボが顔を出し、いろんな柄のチョウチョウウオの子供たちが元気に泳ぎまくっていた。まるでどこか南の海のミニチュア版を見ているようだ。ただ、雨天の上に夕暮れ間近な海中は全体にグレートーン。快晴の日に来たらもっともっと綺麗なんだろうなぁとちょっと残念。まぁ、この先何度でもチャンスがあるに違いない。帰り道は、やっと心置きなくナマコと遊びながらこの日のダイビングを終了した。
 夜は、名物料理を食べさせてもらえる居酒屋でお約束の宴会。今回のツアーは遠く茨城から遠征してきたショップ「クレセント」の皆さんとご一緒している。陽気なインストラクターさんに天然系のお嬢さんと豊富な人材を揃えて乗り込んでこられた。いつもの我々チームもいろいろな技を駆使して戦ったようだが、どのような戦いが、いや、交流が繰り広げられたかは参加者だけの秘密である。

*クレセント日記(10/16)は必読。:-)

2003.10/12

ゴールのハナヒゲウツボ この日、当初予定では紀伊大島でブルーウォーターダイビングの予定だったが、海況が落ち着かず翌日に持ち越し。クレセントさんも、ブルーウォーターは今回の大きな目的の1つでもあったので、明朝出発予定を延ばして明日に賭けるとのこと。というわけでこの日も串本で潜ることになった。
 1本目はおなじみ「グラスワールド」へ。但しいつもと違うのは、私たちを先導してくれるのがプロのガイドではなく、ナビゲーション講習中のご夫妻だということだ。出発前にマップにルートを書き込みながら確認をしている所を、ついつい気になって覗き見てしまった。
 エントリーしてまずは400本迎えたOさんを囲んで記念写真。スキンヘッドには黒々と“400Dive”の文字が。すごいなぁ。そしていよいよご夫妻の案内でハナヒゲウツボの住処を目指して出発。潔く大きな岩の右側へと泳ぎだした。・・・あれ?ルートマップだと、岩の間を抜けていたような・・・と思いつつ、どこまでもついて行きます、と覚悟を決めて(というほどの距離はなかったけど)ついて行った。途中何か打合せらしきことをして、ついにご夫妻が止まってこの辺とばかりに周囲を確認しだしたので、視線を下に向けるとハナヒゲウツボが顔を出していた。
 このダイブで学んだこと。1.道は間違えても修正すればOK。2.人について泳ぐときは、下から見上げながら付いていくのはとっても大変。
浮上するダイバー達 2本目は「イスズミ礁」に一旦エントリーするもニゴニゴのため急遽ポイントを移動して内湾の「備前」へ。「イスズミ礁」ではエントリーしてすぐ浮上の合図が出たのだが、いつもは粘り気味なメンバーが、さっさと上がって水面に出たとたんレギュレーターをシュノーケルに交換するのが、心境がとてもわかり易くてちょっと笑えた。備前では、海が荒れてきたこともありちょっと短めに終了。 帰り道では「オレンジハウス前」でナイトをしようと話していたのだが、オレンジハウスまで戻ると、海は白波、とてもナイトどころではない。ゆっくり温泉につかって、今年最後のバーベキューを楽しんだ。
 

2003.10/13

 今日こそはブルーウォーター!と出発予定の午前5:30に集合・・・するも外は土砂降り。絶望感に包まれつつも諦めきれず外を眺めて粘っていたが、クレセントさんから、これから帰りますとの電話が入った。さすがに潮時と諦めて、我々も帰り支度。海を見に行くと、サービス前のビーチは台風明けの時よりすごいかも、と言われるほど荒れていた。
 もっとも、電車帰宅隊が電車に乗る頃にはすっかり快晴に。ちょっと恨めしい気分で青空を眺めながらも、天候と戦えるわけもなし。今回もいろいろと収穫もあったことだしと、それなりに満足して帰宅したのであった 。

追加(ナビゲーション講習)

 今回は特別な事情で、ナビゲーションの講習を受けることになった。
 まずはコンパスナビゲーションの復習から。Cカード(OW,AOW)取得の際に一度はやったはずだが忘却の彼方へいった知識を復活させるために陸上で確認を行う。目標にコンパスを向けてベゼルを合わせる。真直ぐ目標まで歩き、反転すると、「???」、コンパスの向きが合ってない。何度かやり直しても同じ。それどころか真直ぐ歩くだけでコンパスの方向がずれていく。回りにある鉄の柱の干渉かもしれないと考え、海岸に移動する。しかし、ここでも状況は同じ。なんせ手に持ったコンパスを90°向きを変えるだけでもずれている。
コンパスとリトラクタ 結局、私はコンパスをゲージではなくリトラクタに固定してたのだが、リトラクタから外して手に持つと正しい方向を示すではないか。このコンパスを購入してから2年間(Cカード取得のときのコンパスは一度紛失している)狂った状態でいたなんて。どうりで、ときどきガイドの後ろをついて行きながら方向を確認しても決して思った場所に戻ってこないのかと妙に納得。
 コンパス問題が解決したので、ようやく海中へ。場所は1年8ヶ月ぶりのオレンジハウス前ビーチ。
 キックサイクルを数え、方向を確認し、直線往復、四角に周回、方向を決めた標識のトレース、そして山立てと、スムーズとは言えないまでもなんとか2本終了。
 ちなみにオレンジハウス横の電柱を0°に、国道が崖で隠れる位置にある看板を230°の位置の真下にクマノミが居た。
 ナビゲーション講習の3本目は、グラスワールドのブイからハナヒゲウツボへ行って帰ってくること。潜ってみると非常に透明度が良い。最初の目標になっていた隣の根が間近に見えている。そのせいでこの先にまだ目標があるのではないかと勘違いすることになったので、なにが禍するのかわからないけど。間違いに気づいた後は当初の予定を頭の中で修正しながら、なんとか目的地にたどりついたものの肝心のハナヒゲウツボが見つからない(他の人には見えていたらしい)なんてこともあったものの、帰り道では来るときに間違って通らなかったコースを逆にたどって無事に生還。
 もっとも途中でゴールが見えていれば間違いようはないけど。
 というわけで、なにが上達したわけでもないにしろコンパスの間違いを発見し、少しは水中で方向を見定める気になっただけでも講習の意義はあったのだろう。



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