柏島
(2003.8/30-31)

ダイビング分科会:ほらふきクラブ

2003. 8/30

 天気予報では曇と予想されていたが、当日はなかなかの快晴に恵まれていた。
 高知県大月町柏島は明石からだと車で6時間以上かかる。しかし現地サービスのパラディには広島はともかく大阪や京都のナンバーをつけた車も止まっている。
 関西からは結構ポピュラーになってきているようだ。

 1本目 ストーンウォール
 最初は勤崎に向かっていたが、先客のボートが何艘か停泊していたので急遽近くのストーンウォールに変更。総勢14名のメンバーを3つのチームに分けてエントリー。深度を下げていくと透明度がよくないせいかどんどん暗くなる。目的のアケボノハゼは 35mのところにいた。はじめてみるアケボノハゼは暗いせいか、雑誌で見るような鮮やかさはわからない。
 とりあえずデジカメで何枚か写真をとってあとのチームと場所を交代した直後、イラが上空を横切ったためアケボノハゼは穴にひっこんでしまった。仕方ないので深場は早々に切り上げて、10m付近をうろうろする。
 他のチームはハナヒゲウツボの幼魚を目撃していたようだ。とりあえずバスケットボール大の黒いオオモンイザリウオやアジアコショウダイ、根の周りのサラサゴンベやオルトマンワラエビなどをみてからエギジット。最大深度35m、潜水時間56分というのは、よそではあまりないことなのかもしれない。

 2本目 後浜5番
 昼食後、すぐ近くのポイント後浜へ。ここは港からエンジン全開にしたかと思うとすぐにエンジンが止まるくらい近く、5分もかからない。港を出てから順番にブイが設置されていて手前から1番2番と続き9番まであるらしい。ここの5番ブイにボートを係留。やたらキビナゴがいるなぁと思ったら、それを追いかける100匹以上のカンパチの大群がやってきた。カンパチをあんな間近で見るのは初めてだったのでかなりびっくり。そのほかにキビナゴを追いかけてヘラヤガラや1mくらいのアオヤガラなども。
 深場(25mくらい)へ行くとハナヒゲウツボの成魚が青い体を3分の1くらい出して私たちを威嚇。これも初めて見たので結構うれしい。ハナヒゲから少し離れたウミウチワにピグミーシーホースがいるので、ガイドが先行していたが、ふいに私のバディがいきなりライトを手にして狂ったように何かを追いかけだした。その先をよく見ると、滅多に見ることのできないモンガラカワハギの幼魚!
 あわてて近くにいたガイドを呼ぶ。当然ガイドはちりちりちりちりと水中ベルを鳴らして、みんなを呼び集める。5cmくらいのモンガラ幼魚はちょこまかと岩の隙間を泳ぎ回って、とてもかわいらしい。
 そろそろエギジットかなと思っていたら、再び水中ベルの音。黄色いタグのついたウミガメがテーブル状のサンゴの上で休憩中。どうもダイバー慣れしているようで、かなり接近してもちっとも動かなかった。このダイビングが50本となるひとみちゃんはこのウミガメと一緒に記念写真。盛りだくさんの記念ダイビングとなった。

 3本目 後浜6番
 ここは砂浜がメインでヒレナガネジリンボウやオニハゼなどハゼ類の観察。砂地をゆっくり進んでいると、普通のシャコを発見。砂と同じ色合いの保護色でノソノソ歩いていた。普段モンハナシャコなどの珍しい方ばかりに目がいってたので、結構新鮮。ここでもキビナゴを追いかけるカンパチを目撃した。
 ここではフリソデエビが養殖中。まじで養殖である。なにしろ現地サービスのスタッフが餌のヒトデを与えているのだから。そのせいか3個体いるフリソデエビはなんだかふてぶてしいくらい大きくなっている。
 最後にまたまたウミガメに遭遇する。タグがついていなかったので5番のカメとは別個体である。先頭のガイドがちりちりベルを鳴らし、全員がダッシュする様子は、ここは与論島かと思ってしまった。

 帰ってきてから器材をしまい、シャワーをあびて着替えた後、近くの展望台へ夕日を見にでかけた。2台の車に分乗したが、1台は軽トラック。荷台に7〜8人も乗って坂道を上ったり下ったり。怖くないのかと後から普通乗用車に乗って追いかけていた私たちはちょっと心配になった。この付近の山には野生の猿がいるのだが、夕方でねぐらに帰っていたのか1匹も姿を見かけなかった。
 宿に戻り、夕食。メニューは大人数で食べやすいバーベキュー。おまけで同行者のリクエストによりなんとカメノテの塩ゆでが出された。カメノテはフジツボの仲間でさきっちょが文字通りカメの手に似ている。根元の部分をむいて中の身を食べるのだが、根元をむくときに汁がぴーと飛んでしまうので、気をつけなくてはならない。味は貝のようで珍味ではあるが、たくさん食べるものではない。
 が、同行のガイドはぱくぱくと出された量の3分の1くらい平らげたらしい。(大きなお盆2個に山盛りだされていた)彼はこの報いを翌日のダイビングで受けることになるのであった。

2003. 8/31

 この日のお天気は事前の天気予報では雨まじりの予報でしたが、起きてみたら快晴で、日焼けをどうぞ、のいいお天気でした。日ごろの行いのよさがこういうところに現れるんですね。

 1本目 勤崎
 前日の透明度がいまいちだったので、朝早くなら濁りもなくていいはず、というガイドの言葉を信じて朝7時に出発したけれど、エントリーしてみたら透明度は前日と変わらずやっぱりいまいちでした。
 水深35m付近にいるというアケボノハゼとスジクロユリハゼを見に行くと、そこはあまり光も届かずにちょっと暗い世界。なだらかな斜面が続いている下は暗くてちょっとひきこまれてしまいそうでした。
 お目当てのアケボノハゼはちゃんといたのですが、某オーナーが光を当てた瞬間に穴に隠れてしまってジ・エンド。暗いところで健気にいる子には明るい場所は辛過ぎたのでしょう。でも、もうちょっとじっくり見たかったかも。
 そして、エクジット直前、私たちのガイドは私たちに船に上がるように指示をした後自分だけまた船から離れてどこかへ。また何か自分だけ変わったものを見に行ったのかと思い上がった後で話を聞いたら、、、、、、汚い話を聞いてしまいました。ついて行かなくてよかった。
 その後、おいしい朝ご飯をいただきました。潜った後の食事はどうしてあんなにおいしいのでしょうね。

 2本目 前日にも潜った後浜6番
 そして、今回最後のダイビングはピグミーシーホースという小指の爪くらいの大きさしかないとっても小さなタツノオトシゴの仲間を見るために昨日も潜った「後浜6番」というポイントへ。
 お目当てのピグミーシーホースはちゃんといて、サービスで動いてくれたりなんかしたので、普段は擬態していてとてもわかりづらいのですが、よくわかりました。でも、同じ場所に3個体いるそうなんですが、1個体しか発見できませんでした。やはり動いてくれないとわからないんですよね。

 この2日間、今まで機会に恵まれずにずっと見たかったけれども見ることが出来なかった色々な魚を一気に見ることが出来て、とっても嬉しかったんだけれど、仕事で来ることが出来なかった人がちょっとだけ気の毒かなぁ、なんて思ったりもしました。
 また透明度がいい時に行きたいですね。



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