花原[まちゅあ]和之
10月17日(土)・18日(日)に実施された人外協キャンプのレポートである。──と言いつつ、報告者の怠慢もあり、記憶が薄れつつある状況になってからのものでもあるため、とりあえず五十音順に、適当に思いつくこと(と後日参加した方から得た情報からのあれこれ)を書きつらねてみる。
- あめ【雨】
-
概ね土曜日の午後…三時あたりから降りだしたようだ。夜になるといったん止んで少しばかりキャンプファイヤーを楽しむこともできたりしたが、やはりまた降り出した。日曜の朝にも止んで少し晴れ間も見えたりしたのでもう大丈夫かと思ったのだが、結局解散直前まで断続的に降っていた。一時期はかなり激しかったのだが、今回はタープの張りも完璧であり、雨の中、思い思いにキャンプを楽しむことができたのだった。
- いびき【鼾】
-
世の中にはいびきのうるさい人とそうでない人がいる。うるさい人でも、条件(疲労や飲酒量等)によっていびきの程度が異なる人もいて、多くの場合飲酒量が多い場合のほうがいびきは大きくなる…らしい。そういう…うるさい(可能性の高い)人と同じバンガローに割り当てられた場合の対策として「先に寝てる」「いびきに負けないくらいに酔って寝る」といったものが挙げられる。また、うるさい人同士に同じバンガローを割り当てる、というのは周囲からしてみれば非常に合理的なのだが、当人たちには自分のいびきはともかくとして相手のいびきの音のみが問題となるため、やや釈然としない場合もあったりするのだった。
- うめしゅ【梅酒】
-
500ccの瓶に入れてうちから持参した。漬けるのは好きで、たまに飲むのも好きなのだが、あまり消費しないこともあり、今回は五年モノくらいになっていたのを持ってきた。話を聞いていると、梅酒を漬けてる人(で、あんまり消費していない人)はけっこういるようだった。こういう機会だと美味しく消費していただける(若い娘さんが美味しく飲んでくれる)ようである。
- おでん【おでん】
-
甲州さんちからけっこう大量にもってきていただいた。冬場の定番だが、こういう煮物系(美味しくなるのに時間がかかる系)はキャンプのその場ではなかなか作れないものなのだな。おいしくいただいた。
- おとなのひあそび【大人の火遊び】
-
キャンプファイヤーがいまいち不完全燃焼だったため、翌朝、しけってしまった残りの薪に灯油の力を借りて火をつけていた…らしい(私は寝ていた)。普通なら燃え上がらない条件下で燃料を投下して強引に燃え上がらせるあたりが大人の火遊びらしいところと言えるかも知れない。
- かがいんたー【加賀インター】
-
北陸道をここで降りて国道8号線を金沢方面に向い、あとは標識にしたがって山中温泉方面に進み、いつものスーパー・マルエーが見えたら左折してトンネルを抜け、標識の出ている所で右折して進めば「石川県民の森」にたどり着く。今回、上野隊員が降りるインターを覚えておらずあせったらしいので、書いておくことにする。
- かめむし【カメムシ】
-
ケビンでもバンガローでもおなじみ。特に危害を加えられるわけではないのだが、さわると臭い。つぶすと臭い。しかも大量にいる…というので注意が必要。以前、ケビンでアースレッドだかを炊いたら大量に床に降り積もってしまったことがあった。今回、私はバンガローで寝ていたのだが、銀マットの下に一匹敷いてしまっていた。やはり臭い。
- かれーらいす【カレーライス】
- キャンプ料理の定番中の定番。今回も美味しくできていた。どういうわけか、普段食べるカレーよりも美味しく感じられるような気がする。
- きじ【雉】
-
竹林隊員がバンガローで寝ていたところ、同じバンガローで寝ていた某隊員のいびきのために朝早く起こされてしまったらしい。あまりにも早朝であるためテント脇のサイトで物音を立てるわけにもいかず、ちょうどその時間帯は雨も止んでいたため往復一時間ほどの早朝散歩を楽しむことにしたらしい。するとなんと、行った先で雉の死体を発見。その後、昼頃に子供たちが確認に出かけたところ、まだそこにあったとのこと。外傷等はなく死因は不明。
- きゃんぷふぁいやー【キャンプファイヤー】
-
例年は火を囲んで飲んで騒いで歌って…だが、今年は雨のために(文字通り)やや不完全燃焼であった。それでもとにかく実施できるくらいに雨が弱まったりしたのは隊員諸氏の日頃の行いの賜だろうか(行いがいまいちだから不完全燃焼だったとも言えるが)。ただ、しけっていた花火を景気づけに放り込んでおいたところ、中に何故かロケット花火も混じっており、ここでもやや危険な「大人の火遊び」が行われていたようだ。良い子はマネしないように。
- ぎょうざ【餃子】
-
冷凍餃子ではなく(皮は市販品だが)、その場で具をこねて作っていた。これもけっこう好評だった。途中からいろいろと妙なもの(!?)を皮にくるんで焼いたりしていたようである。
- ぐんて【軍手】
-
神の手・ゴッドハンドとも言う。例えばバーベキューで焼きたての手羽先を食べる場合など、非常に重宝する。もちろん、飯盒炊さんにも必須。冬場にはけっこう防寒手袋としても使えたりするスグレモノ。
- けいたいでんわ【携帯電話】
-
県民の森のあたりは当然(!?)電波が届かないため使えない。最後の連絡は山中温泉のあたり、スーパー・マルエーでの買い物のあたりになってしまう。なお、県民の森には公衆電話はあるので、外に連絡をすることはできる。
- けいりょうかっぷ【計量カップ】
- たしか誰かが来年準備しないといけない、と言っていた。ご飯を炊く場合にもあると便利。
- けびん【ケビン】
-
かなり広い。十人くらい…いや、床まで使えば二十人くらいは宿泊できる。電気・ガス・水道・トイレ完備。バンガローやテントに比べれば寒さもかなりマシ。しかしいつものキャンプサイトから少し離れているのが難点。
- こうしゅうわいん【甲州ワイン】
-
先日の三十周年記念パーティの際に贈呈され、今回開封された三十年物の甲州ワイン。人数が人数だったので一瞬でなくなった。たしかに美味しかったと記憶しているが、実は味そのものはもう覚えていない。しかしとにもかくにも、このワインは三十年という時を経たものであり、その時間というものを感じさせるのであった。今ワインを仕込んだとしても、三十年物となるのは三十年後なのである。あたりまえだが。
- こども【子供】
-
今回参加した子供は…たしか下は二歳から、で小学生が中心の六、七人だったか。子供たちにとってキャンプは日常から外れて楽しめる行事らしく、どの子も元気に遊んでいた。来年は天気が良ければ再び山登りをすることになるだろうか…。
- さけ【酒】
-
私が確認したところでは、ビール・日本酒・ワイン・チューハイ・梅酒・スコッチ・バーボン・焼酎…といったところがあったはず。夜を快適に過ごすには内部から温めるのが一番でもあり、適宜消費されていたようだ。
- さむさ【寒さ】
- 今回は天気のせいか時期のせいか(例年より一、二週早い)それほど寒くはなかった。
- さわがに【沢蟹】
-
昼間、子供たちが雉の死体の発見場所まで出かけたときに、当麻隊員のご子息・友規君が捕獲してキャンプサイトまで持ち帰った。友規君はフライパンでこんがりと焼いたサワガニを食し、そのサバイバル環境への適性をアピールした。
- しちりん【七輪】
-
毎回竹林隊員が持参している卓上七輪に加え、今回は上野隊員の七輪も加わった。いわゆる本格的なバーベキューではなく、あれこれと干物とかちょっとしたものを焼いたりあぶったりして食べるのにはちょうどよく、今回も様々なものが焼かれていた。
- たーぷ【タープ】
-
毎回キャンプサイトの炊事場の横に張っている。今回のように雨が降り続いているような状況の場合、この下の空間は特に貴重である。多くの参加者から「今回のタープの張り方は完璧である。記録に残しておいて来年も活用するのだ」との意見があった。来年のキャンプ参加者は是非10月の画報の表紙を持参されたい。
- だっちおーぶん【ダッチオーブン】
-
分厚い鋳鉄製の蓋付き調理器具。煮る・焼く・蒸す等万能で、ケーキやらピザやら、一説によるとこれで作れないものはない、らしい。今回、甲州さんのデビュー三十周年の記念品としてパーティで進呈されたものと、竹林隊員が(それに触発されて!?)導入したものが登場した。
- とうゆ【灯油】
-
キャンプファイヤーの時など、最初、火が着きにくい場合などにすこしぶっかけることがある。もちろん景気よく燃えるので、ある意味楽しいのだが、あまりやりすぎると火遊びになってしまう…。
- とりのまるやき【鶏の丸焼き】
- 竹林家ダッチオーブンで調理されていた。まさにダッチオーブンならではの一品。好評ですぐになくなってしまった。
- にく【肉】
-
今回、大量に肉があったが、聞いたところではその理由は一人一キロを基本としている某隊員にこのあたりの買い物を任せてしまったせいらしい。まあ、他にもいろいろ食べるものがあるので、一人当たりの肉の量としては三百〜四百グラムくらいが適当であろうか。しかしとにかく、今回、その大量の肉が一通り消費されたらしい。まあ、焼けているのを見るとついつい食べてしまうものではあるのだが。
- ねぶくろ【寝袋】
-
別名をシュラフ。キャンプで寝るときはこれに入って寝る。例年、キャンプ中は寒いのは寒いが、(バンガローに泊まっている場合)それほど高価でない寝袋で十分のようだ。もっとも、年によるし、個人差もあるとは思う。ただし、寝袋に入らずに寝るのはさすがに無茶である。酔っていても下半身だけでも入って寝ること。
- ばーべきゅー【バーベキュー】
-
例年のキャンプの料理の基本はカレーとバーベキューなのだが、ここ数年料理の種類が増えたせいか、以前ほど「日曜日はバーベキューづくし」という感じは受けない。しかしそれでも、いったん火が起こると最後まで誰かが何かを焼いては食べている状態になるのであった。また、例年誰かが「これを焼いたら美味いだろう」というものを見つくろって持ってきたりするので、毎年新たな発見がある…ような気がする。奥は深い。
- ばんがろー【バンガロー】
- 三、四人程度が寝られるが、設備としては裸電球があるだけである。しかしキャンプサイトからも近く、寝るだけだと思えば十分。
- はんごう【飯盒】
-
ごはんを炊くために特化されたアウトドア用品。しかしもちろん、煮炊き全般に使えるし、内蓋・外蓋は食器にもなるスグレモノ。米を計量して入れて研ぎ、米の体積の一〜二割増しの水を加え、しばらく置いた後に火にかけ、水気がなくなったらひっくり返して蒸らす、というのが(私がやっている)炊き方の基本。今回は久し振りにフル稼働で七つの飯盒すべてに四合ずつご飯を炊いたのだが…十合ちょっと余ってしまった。(いろいろと食べるものはあるので)大人一人あたり0.7〜0.8合くらいが適当かも知れない。
- びーる【ビール】
-
キャンプサイトについて一段落(荷物を運ぶとかタープを張るとか)するとまず開けられる。最近だと午後一時か二時くらいだろうか。この時点ではまだ火は着けられておらず、隊員の何人かが持参した料理をつついている状態である。そしてこの後深夜まで、そして翌日は朝から夕方まで、延々あれこれと食べ続けることになるのだった。
- ぴざ【ピザ】
- 今回初登場。ダッチオーブンの導入により、こういうオーブン料理がこれから増えてゆくのではないか。
- ひばさみ【火挟み】
-
焚き火・バーベキューの必需品。火(というか薪)を直接いじることができるため、子供たちに大人気。まあ、こんなところでもないとそういう機会はないしねえ…。しかし今回、子供たちが遊ぶのに使っていて見当たらないことが何度かあったようだ。もう二三本あってもよかったのかも知れない。
- ふくめんぱとかー【覆面パトカー】
-
行きも帰りも覆面パトカーに(恐らく速度違反で!?)捕まっているらしい車を見かけた。用心は必要だ。ちなみに、行きに見かけたのは前の車にスピードを落とすように呼びかけて呼びかけられた方もおとなしく従っている…というような状態らしく、赤灯をまわしながら二台とも時速八十キロで走っている状況だった。そのせいで適当な停車できる場所でその二台が停まるまで、それに続く車もそれに合わせて走る羽目になっていたのだった。ちょっと迷惑。
- ほたるいか【ホタルイカ】
-
富山湾名産…だったかと思う。昔、富山で初めてホタルイカの寿司を食べたときは感動した記憶がある。それはともかく、今回は干物になったホタルイカを七輪であぶって食べていた。子供たちも含めて非常に好評であった。
- まるえー【マルエー】
- ここ最近、いつも最後の買出しを行っているスーパー。キャンプの食材等々、ひととおりの物はここで購入できる。
- やきそば【焼きそば】
- 子供が(大人も、だが)大好き。これも不思議なことに屋外で食べると通常よりも美味しく感じる。
- やきぶた【焼き豚】
- 甲州さんちから。焼酎を飲みながらたくさんつまんでました。もしあたらなかった人がいたら申し訳ない。
- やまなかおんせん【山中温泉】
-
とりあえず、加賀インターを出たらまずはここを指し示す標識に従って行けばマルエーまではたどり着ける。以前は土曜日にここに浸かってから県民の森に行っていたが、最近はさっさと県民の森に移動して日曜日の帰りがけに浸かって帰るようになった。女湯のほうは知らないが、男湯の浴槽はけっこう深い。
- らふろいぐ【ラフロイグ】
- 今回消費されたスコッチウィスキー。少しクセがあるがいい酒である(もちろん、このあたりは好みによる)。関係ないが最近は「ライフログ(life
log)」という用語があるのだが、それを見る度にこの酒を思い出す。
- わりばし【割り箸】
-
軍手と並ぶ、バーベキューにおける最強の食器。ナイフ・フォーク・スプーンといったいわゆる西洋系の食器では焼けた肉等を直接取るのはけっこう面倒で、そのためのトング等が必要となるが、箸ならそんな手間も不要。
大森[追っかけの梅]寿子
『篠山』、こういう地名があるとは、今回の忘年会で初めて知りました。ボタン肉の産地。丹波篠山とセットな扱いとも初めて知りました。そうか丹波の黒豆の産地なのか…。人生幾つになっても学ぶ事はありますな。
それで篠山、城下町でした。石高5万、後に幕末近くに6万にアップしたとか(しょぼ…いえいえ)。これも人生初知識。
大阪冬の陣の後に、豊臣の動きを封じ込める西の陣の一つとして築城された篠山城だけど、天守閣は作られず、天守台が作られたとか(しょぼ…いえいえ)。天守閣のないお城があるとは、これも人生初知識。つか私の知識が貧弱すぎですかそうですか。
それで兵庫県の山の中、JR篠山駅を目指して阪急宝塚駅からJR福知山線に乗り換えたら、いきなり山奥に連行(?)されました。宝塚駅まではごく普通の私鉄沿線沿いの住宅地だったに、乗り換えたとたん、狸どころか猪が出そうな山の中。だからボタン肉ですかそうですか。
そう思ってたら、篠山駅近くになると、ちゃんと開けた町並みだったので一安心。乗った列車が人身事故ならぬ猪事事故に遭遇なんて…一生に一度なら経験してもいいか。
それにしても徳川家康、何でこんな山の中にお城(つーか砦だね)を築城したんですかね?よほど豊臣の報復が怖かったのか?
丹波篠山、そんなに軍事上の要所だったのか?
あ、でも篠山は明治以降、軍隊村として栄えたと何処かの案内板にあったような…。何の軍備だったか詳細は不明。どういう設備があったんだろう…謎は解決どころか深まる一方ですな。
ここまで書いてて、もしかしたら篠山の印象が悪くなるようなら、それはひとえに私の筆力のなさ…篠山、いい所でしたよー。のどかだし、風光明媚だし、観光案内も施設もちゃんとしてるし、泊まった宿がまたいい感じだったんだー。
宿の『たかさご』、大正レトロチックな風情が何ともシック…畳に絨毯を敷いて、その上に骨董品な机に椅子。掛軸屏風に硝子の燭台。襖を開けたら押し入れには囲碁に花札。
極め付きは食堂に鎮座ましましてたサンショウウオの置物!金属製のくせして可動式なんだよコイツ…うぅ可愛いやんけ、大正モダニズム〜(勝手なイメージです。正確な考証は皆無なので突っ込み無用ね)
忘年会?ボタン鍋美味しかったよー。
戻る