表紙

 リレーコラム 林[カーリー]譲治

 前回は的場隊員が航空宇宙軍ゲームの事を書いていたんで便乗しましょう。本当はダイナ☆コンEXではじめて初代隊長に会ったときにあまりの美少年ぶりに目が潰れるかと思った事なんか書こうかとおもったんだけど、まぁ、いいや。
 そろそろ現われてもよさそうなのにいっこうに現われる気配のないのが航空宇宙軍史を題材にしたパソコンゲームであります。これはプレイヤーが宇宙空間での距離や宇宙船の運動をきちんとイメージしていないと難しい反面、プログラムは楽であろう。
 例えば得体の知れないワープをする宇宙船の動きを一つの関数として定義するのは(だいたいそんな手間を前提に話を考えている作家は少ないから)非常に難しい。しかし、航空宇宙軍史の場合、ニュートン物理さえ押えておけばアクエリアスもサラマンダーも機動爆雷もすべての運動がそれで記述できてしまうのだ。
 仮想巡洋艦バシリスクの艦長になって内惑星系に機動爆雷を設置し、太陽でフライバイして外惑星に逃げるなんてシナリオなんか今のパソコンの能力を持ってすれば非常にリアルな物がでいるのではないだろうか。どうせならローカル・エリア・ネットワークを組んで一つの宇宙船をシミュレートするのも楽しい(どっから人数を集めるかが問題だが)。もっともここまで来るとSF大会向けの企画のレベルの話になってしまうかもしれないが。
むろんこうしたゲームソフトのパッケージには航空宇宙軍史の文庫本が一緒になっているのは言うまでもない。
 もうひとつの方向をもったゲームとしてはカリスト開戦前夜を題材に外惑星動乱を回避するゲームというのも考えられるかもしれない。むかしMACにあったバランス・オブ・パワーみたいに自分らの打ち出す政策と相手の政策との間で戦争回避の道を捜すわけですな。プログラムとしてはこっちの方が数倍難しいでしょうね。

PS.的場隊員へ、私の分の異常兵器はご自由にお使い下さい。

 次回のリレーコラムの指名権は私にあるらしいので、南川[上皇様]にお願いいたします。例え京都に移っても人外協東京支部の魔の手から逃れる事はできないだぁぁぁ。

谷甲州進化論

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