人外宴の悪夢

細野[副隊長補佐]由加里

 3月の例会で、阪本隊長や陰山さん達に囲まれて「宴会をやるんだ、でいぶ〜。名古屋例会をするんだ。でいぶ〜」と、さんざん脅されて帰ってきた木村[でいぶ]晴美は、それ以来、悪夢に悩まされ続けた。
 まず、最初に私がでてきて「わーぃ、宴会だ、宴会だー」とはしゃぎまわり、彼女を恐怖に陥れたそうである。(どーして一番手が私なんだろう?・・・謎だ)
 その後、人外協のメンバーが次々と交替で彼女の夢に現われ、しまいには甲州先生までが華やかに登場し・・・・・・これについてはでいぶ自身が描くであろうからここではかかないが、ひじょーに恐い夢であったことは言うまでもないと思う。
 私といえば「できることがあったら手伝うよー。ヘラヘラ」という、気楽な立場と性格のおかげで、そのような夢など見るはずもなく・・・・・・のはずが、どーゆーわけか、一週間前になってから、一日おきに三回も“悪夢”をみてしまったのである。
 まず15日の晩、私の自宅でコンベンションが始ってしまうという夢を見た。
 誰だかわからないけどバイクで迎えに来てくれた人が居て、用意が出来ていなかったのでバタバタしているうちに、一時間くらいたってしまい・・・・・・「もう待つのは嫌だから、ここで始める」と、その人が言ったとたん、どこからともなく人が湧いてきて、観光バスで乗りつけるは、電話の受話器から実体化して出てくるはで、と大変であった。
 それから一日おいた17日の晩、人外協の面罵と旅行をする、という夢をみた。
 まず、電車の中で、他人を巻き込んでの宴会が始まってしまったのだが、それは序の口。目的地を橋で渡ろうとしたところ、女の子の集団がいて「ナイフがないと練習ができない」などと言っていたので、工作用のナイフを貸してあげたら、突然剣舞を踊りだし、それを見たみんながヤンヤと囃したて、またしても宴会が始まってしまったのである。そして、気がつくと、橋の上に屋台が立ちならび、本当の“お祭り騒ぎ”になっていた。
 そして、更に一日おいた19日の晩の夢は、会社が舞台だった。
 さすがに、ここでは、どんちゃん騒ぎは起らず、SF関係者も登場しなかったが、それでも充分“変な夢”だった。次長が「外部の人にわかるように、デスクの上に肩書の札を置く」と言出し、《支社長》《次長》などといった札を置きだしたのだが、ふと自分の机を見ると、《副隊長補佐》の札が立っていて、頭をかかえてしまった。おまけに他の女の子の机には《うーぱーるーぱ》と書かれた札が立っていたのだが、あれは何だったんだろう。そんなものの存在すら忘れていたというのに。夢って不思議。
 というわけで、今日は21日である。またしても、このテの夢を見てしまうのだろうか・・・コワイ。




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