FCS同窓会
最初、アメリカでのFCSの状況が大迫さんから報告されました。アメリカでのFCS企画は学会発表や国連の会議と同様の形式のため、何も知らない学生が本当に国連は宇宙からの送信をキャッチしたと思い込んだというエピソードや、異世界構築企画であるCOTIの様子が紹介されました。それは82エリダニというGクラスの恒星TARAINSをまわる惑星EPONAの生物について考えるものです(EPONAプロジェクト:ニュースレターVol. 5から紹介開始)。
その後、前回のハマコンでのFCS企画の話をしたのち、ほとんどの参加者がNIFTYサーブに加入している事実が判明した段階で、NIFTYサーブのFSF1(SFファンタジー グローバル館)のFCS会議室で行われていた異世界構築企画のことに話が移り、野中純さん制作になるインディ人(命名:ピックアップベア)の骨格と外見の立体モデルが公開されました。そのモデルをもとにして設定の突っ込んだ検討が行なわれました。
FCS即席ゲームこの企画ではゲストに橋本淳一郎氏、谷甲州氏、堀晃氏を迎え、異星人の設定を決め地球人とのファーストコンタクトを行ないますが、使える時間が1時間50分と短く、地球人側をスタッフの林譲治氏が担当し、設定も準備しておいたものを使うことで時間の短縮をはかりました。
左から、司会のいろもの物理学者氏、ゲストの谷甲州氏、堀晃氏
[異星人の恒星を決める]
司会者は、「恒星の分類ですがオー、ビーアファインガール、キスミーでこんだけあります」 と、ホワイトボードにOBAFGKMと書き、「まあ無難なのはGかKです。そらまあブラックホールをまわる惑星とかゆうのもありますが、そう言った人は責任とってくださいよ」と、爆笑をさそう中、Gに決定、具体的にはタウ・ケチを選びました。
[異星人の惑星を決める]
惑星の候補には、
- 地球型惑星
- 木星型惑星
- ハレー彗星
- 昔の水星(自転していない惑星)
- 木星型惑星の衛星
- 昔からあったラーマ
- 浮遊大陸
- すべて水の惑星、いわゆるアクエリアス
- ロシュワールド
が、参加者から提案され、司会者の「責任とってくださいね」攻撃にもかかわらず、拍手で「昔からあったラーマ」に決定。先史文明が築いたコロニーに、その文明が滅びた後に別の知的生命が現れた、という設定です。
司会者が「細かいことはナシ。はよ決めんと1時20分には地球人がやってきます!」(爆笑)ということで設定を急ぎます。
- 大気成分は酸素系か塩素系か?
- 酸素。
- コロニーは生きているか?
- 死んでいる。
- 重力は?
- 「内部に流体(気体でも)があれば自転は必ず遅くなる」
- 「もともと自転が速くて、今はちょうど1Gぐらいになっている」
- 「止まっているとしたほうが自然だし、空間が有効利用できる」
ということでゼロGに決定。- コロニーがあるのは惑星軌道か衛星軌道か
- 「衛星軌道が自然」
- 「衛星軌道だと母惑星にも痕跡があるはずなので、まずそこの探査が行なわれるだろう」
- 「惑星軌道のほうが宇宙に謎の物体がある感じがして、ロマンがある」
ということで惑星軌道に決定。[異星人の設定を決める]
- 現在の知的生命の発生過程は
- 「ねずみか何か(害獣?)が進化した」
- 「頂点に立つ生物が入れ替わった」
- 「中にジュラシックパークがあった」(爆笑)
- 地球人はどうしてこの存在を知ったか
- SOSを発信する自動機構が作動していた。
- コロニーに採光窓はあるか
- ある。ミラーもあるサイド7タイプ。ただし太陽と同期はとれておらず、常時採光できるとは限らない。
- どんな生物か
- 「昆虫型」「ジェットを噴射するみみず」「猿」「蜘蛛」「植物」「イカ」が候補に上がり、イカに決定。理由はゼロG向きだし、脳が大きくてもいいし、ジェット噴射もできるから。
これはさらに「昔の火星人」型に進化した。触手は6本に決定。- コミュニケーションの手段は
- 体の表面を発光させて行なう。
- 文明のレベルは
- 占星術レベル、望遠鏡なしの天文学がある程度。
- メンタリティは
- 小さな閉鎖空間なので、ケチ。「タウ・ケチやし」(爆笑)
- 「地球人を内面的な存在と考えるかも」「哲学的、保守的、中央集権的」
設定中風景
[地球人とのコンタクト]
予定より5分遅れて、1時25分に地球人がやってきました。ファーストコンタクトの始まりです。地球人は母船をコロニーのそばにランデブーさせ、無人プローブを採光窓に接近させます。そして内部を観察するためにサーチライトで照らしたところ
「光に誘われて寄ってくる」「イカ釣り漁船か!」(大爆笑)
人間がなんとかして内部に入り、王様みたいな代表者と大勢の人民が待ちかまえるなか、発光信号をかわします。
「こう、スタジアムに並んでいっせいに発光する」
人間側が、相手の信号を模倣すると同時に解析作業を進めて、「未知との遭遇」よろしくファーストコンタクトは進行する予定ですが、ここで時間切れとなりました。
タウ・ケチ人の正体にショックを受け困惑する地球人(林譲治氏:左)