2002年2月9日、大阪上本町大阪国際交流センターにて「Advance CONTACT 1 in Osaka」が開催された。
Advance CONTACT 1はCONTACT Japanの様に宿泊形式ではなく、1日でFCSを楽しむという企画である。同様のものとして昨年来行われている Day CONTACTがある。Day CONTACTはFCS入門という位置付けで1日でFCSを全て行い、FCSとは何かを広く伝えるという、いわばFCS初心者を対象としたものである。一方ACはFCS経験者を対象とし、「Advance」の名前どおり今までのFCSではできなかったことを行い、FCSの新しい可能性を開くことを目的としている。
今回のAdvance CONTACT 1では「CONTACT Japan 3の検証」をテーマに参加者全員によるディスカッションという形式で行われた。内容はCONTACT Japan3で実施されたプレコンタクトの内容について、「あのメッセージは本当に伝わるのか?」「もっと別な表現方法はないのか?」「あの行動は妥当だったか」などといった点について検討するというものである。当日はあらかじめスタッフにより抽出された問題点毎にさまざまな議論を行った。もちろん各内容は決して正解が出るようなものではないが、今後FCSを進める上での留意点、問題点などのピックアップという意味では大変有意義なものであった。
今回のAdvance CONTACT 1で議論されたテーマを以下に示す。
- 地球人Bチームが送った「?」マークの妥当性に関して。
- 地球人Bチームの議論の途中で攻撃オプションがいきなり消えた理由。
- 異星人Tチームの時間の表現方法は異星人に理解可能か。
- 矢印(→)を当然のように使っているが、このマークは地球人以外に対しても意味を理解されるか。
- プローブを相手星系に送り出したときの事前通告で意図が伝わったか。
- 音声や色など人間の生物学的な感覚器官に依存している情報は異星人に理解可能か。
- 20光年離れた相手の星系に宇宙船を送る妥当性。
- 意図せず地球から漏れた電波(TVやラジオ)は受信や解析は可能か。
- お互いの存在確認ができた後にはどんな通信を行っていくべきか。
- 異星人と通信できた時に何が知りたいか、優先順位を考える。
- 地球人と異星人が相互理解をするためのきっかけ。
- 地球人が異星人になりきるためのルール(手法)。
(竹林孝浩)。