コンタクトジャパンでは、毎回企画をするたびに新しい事をたくらんできました。異世界構築もコンタクト・シミュレーションも毎回それなりに盛り上がりウケもいいんですが、同じ事の繰り返しだとスタッフが飽きるからです。毎回何か新機軸を打ち出して、自分たちも楽しみたいというのがスタッフの本音なのです。まあ失敗することもありますが。
今回はDAICON7で2コマ3時間ほどの時間をいただいたので、今までDayCONTACTとしてやってきたダイジェスト版のFCSではなく、一捻りした企画を考えてみました。
メインのアイデアは「限定された語彙で異星人との通信を楽しむ」。
従来のコンタクト・シミュレーションでは、辞書データのやりとりによって「日常会話程度の意志疎通ができるようになった」と仮定してコンタクトを進めていきます。当たり前の話ですが、実際問題としてこれにはかなり疑問があります。生物学的前提すら全く異なるかもしれない異星文明同士の間に「日常会話程度の意志疎通ができる」という前提からして怪しいでしょう。現実に可能なのは、大量のデータのやりとりによって、いくつか(数百? 数千?)の「単語」の意味を共有する程度ではないでしょうか。
そこで今回の企画では、異星文明同士の通信を行う際に、使ってよい「単語」を限定することにしました。具体的には通信で使ってよいのはスタッフ側で用意した約200個の漢字とアラビア数字のみ。このような限定された「語彙」を使って通信することで生じる「誤読や誤解」を楽しんでいただこうという企画でした。
企画では通信する異星文明の設定が必要です。ですから実際の企画では、まず前半を使って参加者のチームに異星文明を設定してもらい、後半ではその設定を用いて、スタッフが扮する別の異星人からの通信に対して、与えられた漢字を駆使してメッセージを返してもらうことになります。コンタクトジャパンの企画ではいつものことですが、時間が足りないので異星人の設定は、あらかじめ用意したパターンの中からくじ引きで選んでもらい、その設定を深めてもらうというやり方で行いました。