yCONTACT Japan

Proceedings of CONTACT Japan 3 Vol.1
実行委員長あいさつ

 Contact Japan 3 はこうして始まった、そしてこうなる。

 それは、1997年末のことだった。東京都内某所で行われた某文芸サークルの忘年会で、なんの弾みかContact Japanの話題になった。翌朝までの記憶は定かではない。
 98年初春、前実行委員長の落合氏より、「実行委員長は、なるものではなく、ならされるものです。」というありがたいお言葉とともに、「一万人の中から選ばれた」実行委員長委譲メールがやってくる。私は忘年会で一体何を言った・したのだろう。というわけで「どうして始まった」かは、実行委員長の与かり知らぬところなのであった。あれ以来、酒を慎んでいるのは言うまでもない。
 さて、とにかく開催することに決まったContact Japan 3である。
 First Contact Simulation(FCS)は、実に多くの要素を含んでいる。一度のコンベンションで、FCSのすべてを経験することは不可能に近い。Contact Japan 1は、その楽しみのすべてを詰め込もうとした欲張りなイベントであった。その分、楽しくもあり歯がゆくもあった。 2は、宇宙開発、生物学などFCSに関する知識と、夢がテーマであったように思う。
 今回の3では、宇宙に我々以外の知的生命体が存在することが分かったとき、我々はどう行動するかをシミュレートすることに重点を置くことに決まった。映画コンタクトを見て興奮された方ならわかるはずだ。あれをやりたい。
 イベントは連休にしよう。でも、1のように異星人の構築からやっていたのでは時間が定りない。SF作家に異世界の構築を頼めないだろうか・・・
 CONTACT Japan代表で、古参のSFファンでもある大迫氏のつてで、何名かの海外ハードSF作家の方に打診をしていただき、今回は幸いにも御大ポール・アンダースン氏にご協力いただけることになった。設定のみならず、ゲストとしても参加してくれるとのことで、願ったりかなったりである。
 この原稿を書いている時点では、異世界設定の草案がとどいており、なかなか凝った世界設定に、スタッフはうれしい悲鳴を上げている。異星人側として参加される方は乞御期待。
 コンベンションでは、参加者全員が議論に参加できるような仕組みにするつもりだ。せっかくのコンベンションなのだから、観客などにならず、自分の意見でコンタクトの方向を決めてもらいたい。
 コンタクトの初期段階は往々にして暗号解読になりがちである。これもFCSの一部ではある。こういうことが好きな方もいらっしやるだろう。しかし、CONTACT Japan 3では、異星人、異星文化との交流に重点を置きたいと考えている。
 予め世界設定ができているため、参加者が必要とする情報はタイムリーに提供できるはずだ。これも、よりコンタクトシミュレーションそのものに専念してもらうためである。CONTACT Japan 3は徹底的にコンタクトのイベントである。参加者のみなさん、覚悟はよろしいか。
CONTACT Japan 3 実行委員長 島田隆昭

Proceedings of CONTACT Japan 3 Vol.1 に戻る