CONTACT Japan

Proceedings of CONTACT Japan 1 Vol.1

CONTACT Japan 1での分科会の構成と内容

《分科会の設定について》
 ファーストコンタクト・シミュレーションの設定構築は、《異星人側》では一つの異星をその環境も含めて丸ごと、《地球人側》では近未来の地球とコンタクト宇宙船およびコンタクトプロジェクト全体を構築しなければなりません。極めて多岐に渡るその内容を討議しつつ構築していくわけですから、討議が散漫になるのを避ける為に、討議するメンバーを適当な小人数に、テーマ別にグループ分けする必要がでてきます。そのグループがすなわち分科会です。討議されるべきテーマは互いに深く関連しているために、 並列的に討議するのにはふさわしくない場合もあります。そこで、最低限の前提となるべき事柄のみは最初に異星側ないし地球側それぞれ全体で討議・決定し,あとは各分科会間の連絡を密にするという形で運営する予定です。
《地球人側》
 地球人側には最終的には4つの分科会を設定しますが、初めは2つの分科会からとし、途中からそれぞれが2分割されます。なお、アンケートに地球例の分科会を書いていただく際には、4つに別れた後の名前をお書き下さい。 [社会背景/コンタクト]分科会は、コンタクト船を送り出す当時のおおまかな社会背景を構築し、その社会でどんな組織がコンタクトをするのかがわかった時点で、二つに別れます。 [宇宙船]分科会は,基本的な航行方法や大きさ等を最初に決定してから、二つに別れます。
社会背景分科会
 分科会が別れた時点以降、この分科会はコンタクトを直接すすめる組織以外のすべての地球社会を代表するものとします。宇宙船部門に対して、あるいはコンタクトグループに対して、いわば政治家やあらゆる圧力団体の立場から、要望・要求を出していく立場です。また、仮構近未来史や社会・風俗・文化等の設定の細部をとことん煮詰めていく……という方向もありえます。

コンタクトグループ分科会
 分科会が別れた時点以降、この分科会はコンタクトを運営する組織となりきります。必要に応じて組織の設定を細部まで煮詰め、異星人と実際に接触するコンタクトチームを設定し(最後にはなりきり)、まだ見ぬエイリアン達を想定して〈エイリアン対応マニュアル〉を作成します。いわばFCS大会の中でFCSをおこなっていく分科会です。

宇宙船:航行部門分科会
 この分科会では、コンタクトチームを派遣する宇宙船本体ハードウェアのデザインをおこないます。宇宙船のエンジンをつくる技術者になりきりたい方は,ぜひこの分科会を志望して下さい。

宇宙船:搭載品部門分科会
 この分科会では、宇宙船に搭載されるべきあらゆる物を設定します。コンタクト星系に降り立つべき惑星降下船も、ここで設定します。宇宙船の分科会はどちらも主にハードウェアをデザインしあるいは製作する立場ということになります。主に技術者の立場から、社会/コンタクト分科会の要望・要求にあるいは応えあるいは抵抗するという形で、分科会相互間の矛盾をすり合わせつつ進めることになるでしょう。
《異星人側》
 異星人側では、まず初めに全体で、惑星の位置・大気組成・海陸分布・生物の基礎代謝(地球の生物のような核酸-アミノ酸系かそれ以外か) ・異星人のごく基本的なアウトライン等を設定し、それから3つの分科会に別れます。 3つは互いに深く関連しあっているので、互いの設定を討議の小休止ごとにすりあわせ矛盾を無くす作業が大変重要になります。

環境・生態系分科会
 惑星の地理と風土や、惑星の生態系全体及び主だった生物(異星人をのぞく)を設定します。ようするに、異星人をめぐるあらゆる環境を詳細に設定していく分科会です。地図を作ったり、様々な生物をデザインしたり、あるいはそれらの要素を統合した「風景」を想像したり……凝ろうと思えば広がりにも深さにも際限がないといえます。

異星人:生物的側面分科会
 コンタクトの対象となる知的生命体を設定します。ただしこの分科会では身体的・能力的設定、いわばハードウェアのみを設定します。詳細な進化史や生理的特徴等、これも凝り始めれば奥が深い分科会です。

黒星人:社会的側面分科会
 コンタクトの対象となる知的生命体の、社会的・心理的側面を設定します。つまり,異星人が何を考えどんな風に生活しているか、どんな社会を持っているか……です。もう少し細かくいえば、コンタクト時におけるメンタリティ(心理構造)、日常的生活/行動、家族構造や社会全体の構造(コンタクトを欲する動機も含む) 、経済的・科学技術水準ということになるでしょう。またおおまかな歴史背景や民族・文化等の地理的・社会的バリエーションも欲しいところです。

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